2024年9月16日月曜日

#12 「私たちにできることと伝えたいこと」 愛媛大学附属高等学校理科部

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、愛媛大学附属高等学校理科部 プラスチック班の垣内庵而さん、竹ノ内暁栞さん、森川茉奈さんにお話をお伺いします。

 

プラスチック班として活動していて、理科部でよかったなと思うこと

プラスチックの海洋問題に目を向けることができるようになったのが一番よかったと思います。当事者にならないと、関心を持ちにくいと思いますが、実際に見てみると、なぜこんな状況で、改善されていないのかと疑問と不安を感じます。今までは、海にあんなにプラスチックがあるとは思ってなったし、ペットボトルやたばこの吸い殻が多いと思っていたら、こんなに農業や漁業から出るプラスチックが多いことに驚きました。目を向けて当事者になったからこそ、見えてくる視点を持てるようになりました。



生活の中で見方や行動が変わったところ

海岸調査でマイクロプラスチックがたくさんある現状を知ってからは、海に遊びに行った時も、「こんなにごみが落ちている」と、まず砂浜を見てしまうようになりました。そして、 海面に浮遊しているごみにも目がいきます。以前のように海だを見て「キレイだな~」とは感じなくなりました。
多くのプラスチックごみを目の当たりにしても、プラスチックごみを回収しようとするだけで根本的な解決に至っていない現実が悲しいです。プラスチックは、日常生活にも必要なものだとは思うけれども、プラスチックでなくてもいいものは、使わないようにしようと改めて感じています。小さなことを少しずつ積み重ねていくようになりました。

 

みんなに伝えたいこと

環境問題は、先人の人が問題を放置して、目を向けなかった結果で現在も残っていると思っています。現代の私たちが、それをまた放置してしまうとこれらからの未来の人も困ると思います。そういう問題を私たちは放置したくないので、この世代で終わりにしたいという想いが強いです。問題を解決するには、たくさんの人が問題に目を向けることが大切だと思っています。たくさんの人にこのような現実を知ってもらえるきっかけを与えられたらいいなと思います。


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2024年9月9日月曜日

#11 「プラスチックに関する環境のことを考える活動」 愛媛大学附属高等学校 理科部

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、愛媛大学附属高等学校理科部プラスチック班の垣内庵而さん、竹ノ内暁栞さん、森川茉奈さんです。

 

愛媛大学附属高等学校 理科部の活動

愛媛大学附属高等学校 理科部は約20人で活動しています。酢酸菌班やマツカサガイ班、アゲハチョウ班と褐虫藻班に分かれて、それぞれが活動しています。その中で私たちは、プラスチック班として、プラスチックに関する環境のことを考える活動をしています。



プラスチック班がやっていること

最近は、ミールワームという虫を研究しています。なぜかというと、ミールワームは発泡スチロールを食べるという興味深い性質を持っています。プラスチックを食べて生きていけるということは、体内でプラスチックを分解してなんらかの栄養にできているのかもしれないと考えています。

ミールワームの体内にプラスチックを分解する細菌がいるだろうと仮説を立てて、ミールワームの体の中から菌を探し出すという実験をやっています。

細菌から酵素を取り出して調べることによって、その酵素を活用できれば、プラスチックの分解処理に大きく貢献できるかもしれないと考えています。

いま予備実験が終わり、これから本実験に入っていく段階です。実験データをしっかり取って、研究を進めていきたいです。

 

目に見えないプラスチック

プラスチックは、微小な粒子まで分解され、目に見えない形で環境中に存在しています。特に、徐放性肥料カプセルは、田んぼに撒いてカプセルの中から肥料が溶け出すもので、農業でよく使われています。使用後の徐放性肥料カプセルは、土壌中に残留し、プラスチック汚染の一因となっています。


海のプラスチック問題

海岸の砂を拾って、水に入れてみるとたくさんのプラスチックが浮いてきます。海岸に打ち上げられるプラスチックごみは、漁業で使用されるブイや浮きなどが風雨によって破砕されたものが多く、その実態は深刻です。


 

環境問題への取組み

メディアでは、プラスチックごみの問題が頻繁に取り上げられていますが、家庭ごみだけでなく、農業や漁業など様々な分野でプラスチックが使用されていることが問題だと感じています。これらの分野は私たちの生活に不可欠であるため、プラスチック問題の解決は容易ではありません。そこで私たち一人一人の心がけと、これからの技術の発展が不可欠です。私たちも実験を通して環境問題解決のために役に立てるように頑張っていきたいと思います。

 

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2024年9月2日月曜日

#10 「ブナの森づくりプロジェクトと由良野の森のおさんぽとおはなし会」藤江直子さん


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、NPO法人由良野の森 理事の藤江直子さんに今年、特に力を入れている2つの活動についてお話をお伺いします。

 

 

ブナの森づくりプロジェクト

森の奥山を再生しようというプロジェクトです。

昔の奥山は多様性があって、スギやヒノキだけでなく、多様な樹木が生い茂っていました。そういった日本の森本来の姿を取り戻そうと活動しています。

苗木を育てるために、フリースクールの子どもたちとブナの種を拾い集めて、それを久万高原町にある圃場で育てています。知的障がい施設の皆さんにも水やりのお手伝いをいただきながら、大切に育てた苗木を、将来、奥山に植樹する予定です。ブナは成長が遅く、種から植樹できる大きさになるまで78年ほどかかります。

未来の子どもたちへのプレゼントとして、若い人たちにも種拾いや苗木の植え替えに参加してもらっています。様々な世代の人たちと一緒に、未来の森を作っていこうという夢のあるプロジェクトです。


 

由良野の森のおさんぽとおはなし会

「いつでも森に入って、自然体験ができる場所にして欲しい」という想いから、2003年に清水秀明氏が約3ヘクタールの土地を購入し、由良野の森は生まれました。

普段森に入るのは難しいですが、おさんぽの日は、草刈りをして道を作ったり、みんなで一緒に森の中を探検したりします。

やもり先生という、「やもり」にとても詳しいメンバーがいたり、湿地帯の植物に詳しいメンバーがいたりと、メンバーみんなの得意分野を発揮してもらいながら、みんなで楽しく自然体験をする第一歩として開催しています。
リピーターの方も多く、ブナの森づくりプロジェクトに参加される方もいらっしゃいます。

 


由良野の森に関わることの幸せと感謝

環境のこと地球のことを身近に考え、自分事として捉えるようになったのは、由良野の森に関わったおかげだと思います。
由良野の森と、私に関わってくださった方々には心から感謝しています。

 


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