「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」
地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。
先週に続いて、特定非営利活動法人eワーク愛媛の難波江 任さんにお話を伺います。
事業系の食品ロスと家庭からの食品ロス
日本国内で発生している食品ロスは、事業系の食品ロスと、もう1つは家庭から出る食品ロスです。事業系の食品ロスの方が多いと思われる方が多いのですが、両方とも大体同じくらいの量で、家庭から出る食品ロスは、思っているよりとても多いです。家庭からの食品ロスを削減するためには、私たち消費者1人1人の心がけがとても大切です。事業系の食品ロスは、構造的になくすことができますが、家庭の食品ロス問題は、もっともっと難しい問題があるかもしれません。
食品ロスを出さないために心がけること
買ったものは、全部食べるというシンプルなことが大切だと思います。いろいろな原因があると思いますが、買いすぎや作りすぎから食べ残しが出てしまうこともあります。だから、必要な分だけ買って、食べる分だけ作ることが大切です。そして、作り置きをするのであれば、冷凍しておくことも有効です。あと、冷蔵庫の中を週に1回は整理して、古いものから食べていこうという心がけなど、もったいないことをしないような心がけができればいいと思います。とはいえ、どうしても食材が余ってしまうこともあります。安売りで買いすぎたものや、お中元などでたくさんもらって食べきれないというものもあると思います。そういう場合には、今の愛媛県内には105カ所のスーパーなどに常設型のフードドライブのボックスがあります。そのボックスに食べきれない食品を入れていただくと、私たちがそれを回収して、福祉施設やこども食堂で使ったり、シングルマザーの生活の糧になったりします。
フードドライブのボックスに入れられるもの
お米は大丈夫ですが、生の魚や生のお肉など生ものはダメです。焼いて食べきれないお肉や八宝菜を作りすぎたとか、調理済みのものもダメです。月に2回ぐらいのペースで回収に行くので、生ものなどは、その間に腐ってしまいます。未開封で賞味期限表示があり、賞味期限が最低1カ月程度あるもの、普通に流通しているものであれば問題ないです。
わからないことがあれば「えひめフードバンク愛顔」まで連絡ください。
これから伝えていきたいこと
食べることに困難を抱えている人たち、食べるのが苦しい人たちはたくさんいらっしゃいます。一方で食べ物が余っているという現状もずっと続いています。そのギャップを埋めていくために大切なのは、思いやりだと思っています。「もったいない気持ち」を、「おもいやりの気持ち」に変えましょうと伝えています。
「3R(スリーアール)」リユース、リデュース、リサイクルといいますが、もったいないを伝えるときには、「4R(フォーアール)」を「よんアール」と、お伝えしています。もう1つのRは何かというと、リスペクトのRです。「世の中の物には無駄はなにもないんですよ。」「人の役に立つためにいろんなものがありますよ。」ということです。
ワンガリ・マータイさんというノーベル平和賞を受賞された方で、生前、日本に来た時に「もったいない」という言葉を聞いて、これは世界中で、使わなきゃいけないということで、広めてくれました。それが、4Rに通ずることだと思います。
特定非営利活動法人eワーク愛媛ホームページ
https://eworkehime.kojyuro.com/foodbank.html