2025年3月10日月曜日

#37「牡蠣パイプから始まる、エシカルな未来」 愛媛県立松山西中等教育学校

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週のゲストは、愛媛県立松山西中等教育学校「新世界学辞典」の活動をされている皆さんです。


自己紹介

高校1年の『サカモトマオ』です。『ナカニシコタロウ』です。『シミズワカナ』です。

 


『新世界学辞典』の活動

サカモトさん:私たち『新世界学辞典』は、高校12年生で活動している有志の団体で、持続可能なカキ養殖のために、環境に配慮したカキ養殖を推進しています。まず、そのカキ養殖についてなんですけど、カキ養殖では垂下式という方法が多く用いられていて、その過程でカキ養殖パイプというものが、牡蠣の間のスペーサーとして使われていて、それが愛媛県や岡山県など、いろんな県まで流れ着いているという環境問題が今すでにあって、その環境問題を解決するために活動しています。
基本的には流れないんですけど、台風とかでやっぱり流れ出ちゃうところがあって、ほとんどは95%ぐらい回収されているんですけど、やっぱり流れ出ちゃう分は少なからずあるという感じになっています。流れてしまった『牡蠣パイプ』は、そのまま他県の海まで流れて、海岸ゴミになってしまいます。

 

この活動を始めたきっかけ

サカモトさん:私は、伊予市出身で家から海が近いので海に行く機会が多く、海がもともと好きだったんですけど、先輩が一昨年こういう活動を始められているのを聞いて、私もしてみたいなというふうに思って、最初は純粋な海が好きという思いから始めました。

 ナカニシさん:僕は友達からこの活動をしているのを教えてもらって、最初は単純に海に興味があって、始めてみようかなっていう思いだったんですけど、海の環境問題を解決するためにやっている活動というのを聞いて、海の問題とか環境とかを少しでも解決できたらいいなと思って活動を始めました。

 シミズさん:私は先輩方が活動されているのを知って、扱っているワードが『牡蠣パイプ』とか私の知らないものばかりで、そこでなんか単純に面白そうと思って、興味を持って入ってみたという感じです。

 

どんな活動をしている?

海岸に落ちている『牡蠣パイプ』を清掃で拾いに行ったり、その『牡蠣パイプ』の現状を広めるための大会とか広報活動をしたりしました。

広まってきたなという実感はどうですか?

本当にちょっとずつですけど、海で出会った方とかに言ってみると、「ああ、『牡蠣パイプ』知ってる!」という方がいたり、学校の友人とかも私たちがその活動をしているので『牡蠣パイプ』の存在を知っていたりして、やっぱり活動することで、どんどん世の中に『牡蠣パイプ』の流出の問題が広まっていっているなぁとは思います。

 

集めた『牡蠣パイプ』の活用方法

ナカニシさん:細かく切った『牡蠣パイプ』をレジンで固めて、ネックレスなどのアクセサリーに変えて、イベントとかで配っています。

 

活動をしていて楽しかったこと

ナカニシさん:イベントとかで子どもに『牡蠣パイプ』を釣るゲームをやってもらったり、作ったものを渡して喜んでくれたのをみて、良かったなと思いました。

 

ブランド化

今、私たちが進めていこうと考えているのが『酢酸セルロース』という、海の中で、微生物が分解してくれるプラスチックがあって、それを使った『牡蠣パイプ』を作って、それを業者さんに使ってもらうという方法で進めています。

今のところ、私たちが進めていることとしては、環境に配慮した方法で養殖された、つまり生分解性プラスチック製の『牡蠣パイプ』を使った『牡蠣』をブランド化するという活動を進めています。

『フェアトレードチョコレート』のように環境に配慮するためにかかるコストを消費者に代わりに負担してもらうという仕組みで、ブランドを作っていこうと考えています。

 

愛媛県立松山西中等教育学校

https://matsuyamanishi-s.esnet.ed.jp/

2025年3月3日月曜日

#36「知ることと小さな積み重ねが大きな一歩」 宇和島市立城南中学校

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に引き続き、宇和島市立城南中学校 生徒会のみなさんにお話を伺います。

 

沖の島でハマユウを守る活動を通して意識が変わったところ

ナカガワさん:正直、ゴミってなくならないものだと思っていたけれど、回収することによって、少しずつでも減っていくことが分かったので、これからもボランティア活動などがあれば参加しようという心構えができました。

サキさん:私は今までの私生活で分別などに対して意識が全然なかったのですが、この活動を通して、分別して捨てることやリサイクルすることで、ゴミを出さないようにしようという意識が強まりました。

アイリさん:私にとってゴミ問題は遠い話だと思っていましたが、この活動に参加して、自分の身近にある問題だということに気づいたので、これからはこの問題を少しでも解決するために自分にできることは何か考えて行動していきたいです。

ユウリさん:宇和島市は水産資源がすごく豊富なところですが、この資源を残していくためにも、私たち一人一人がプラスチックゴミを減らしていくことがまずは大切なのかなと思いました。私も普段、何か買い物をする時は、本当に必要なものなのかを考えて買い物をするようにしています。

 


 

伝えたいこと

ユウリさん:沖の島はもともと無人島なので、こんなに多くのゴミがあるはずではないと思うのですが、ゴミが多くあるということは、どこからか流れ着いてきたのかということです。ゴミを減らしていくためには、私たち一人一人がこのゴミ問題について真剣に向き合うことが大切です。一時的な感情や「これくらいか」という軽い気持ちが、このような大きなゴミ問題につながるので、しっかりとその場の感情に左右されずに、自分ごととしてこの問題に向き合っていってほしいなと思いました。

サキさん:今の活動は私たち中学生がやっていますが、やっぱり中学生だけだと、できるところとできないところがあって、できる範囲を広げるためには大人の力も必要なので、私たち中学生と協力して、もっと広く広めていってほしいなと思います。

ナカガワさん:私は去年、瀬戸内オーシャンズXの活動に参加させていただいて、岡山県に行きました。岡山県と宇和島市ではゴミの種類が違います。宇和島なら主に海洋ゴミですが、岡山市だと家庭ごみがとても多かったです。地域によってゴミの種類も変わってくるので、自分の地域のゴミの種類を知ってもらって、自分でどうしていくのかをしっかり考えてもらいたいと思います。

 アイリさん:この問題はグローバル化が進んでいく中で、日本だけでなく世界規模で解決しなければならない問題になっています。だからといって私たち一人一人がこの問題に真剣に向き合わなくていいわけではなく、一人一人の小さな積み重ねがこの問題を解決するための大きな一歩となるので、一人一人が真剣にこの活動に向き合って欲しいなと思います。

 

 

宇和島市立城南中学校

https://uwajima-jonan-j.esnet.ed.jp/