2024年10月14日月曜日

#16 「捨てるものから価値を見出す」 愛媛大学教育学部アップサイクル活動

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。


先週に続いて、愛媛大学教育学部アップサイクル活動に携わっている大学生サポーター、今回はイシカワ リノンさんです。

 大学の先生に誘われて、昨年から活動のお手伝いをしています。SDGsという問題に対して、自分にも何かできることないかな?という想いと、教育学部なので、子どもたちに関わる活動がしたいという想いからサポート活動をしています。

子どもたちと活動していて、大変なこともありますが、とても楽しく活動しています。
SDGsの活動をする中で、子どもたちが本来捨てられるものから新しいものを作るので、ごみとして捨てるものの中からでも価値を見出せるということが新たな発見でした。

 

実際に活動をしている小学生の声

アップサイクル活動を始めて23年目のフジサキさん(5年生)、オオモリさん兄弟(46年生)です。
自由研究で海のごみについて調べた時に、僕たちが捨てたごみを海の生き物たちが食べて、悪い影響をもたらしていることを知ってとても驚いたので、弟を誘ってこの活動に参加しました。いろいろな人と関われて、とても楽しく活動しています。そして、いつも捨てているお菓子のごみもいろいろなものに変わって、すごいなと思います。

 



いま作っているもの

ブイチップというもので、筆箱やバッグ、ブレスレットを作っています。ブイチップとは、お菓子のパッケージや冷凍食品のパッケージのアルミが付いたものを切って、折ってVの形のパーツを作って、それを組み合わせて商品を作ります。
ブイチップで作ったシルバーの筆箱は、とても時間がかかって大変でした。
ブレスレットは簡単な方だったけど、ゴムやひもをつけるのが難しかったです。

 



活動を始めて見方が変わったところ

今までは、ごみだと思っていた、お弁当箱のフタを使って、色を付けて細かく切って、電子レンジで温めて、柔らかい状態のまま丸めて、プラバンボールを作っています。プラバンボールは、大きさや形を変えて、アクセサリーにできます。赤のイメージしたいときは、赤に似た色を3色一緒に混ぜて作るように色の工夫をして作っています。

このように、お菓子のごみは、捨てていたけど、今は他のものに活用できると知って、家でも作ってみたいです。

 


 

アップサイクル活動に参加してよかったこと

これからは、ごみを減らすために何ができるかを考えることが必要だと思っています。自分の中でごみの見方が変わったことと、知識が増えてよかったです。最初はあまり乗り気ではなかったけど、やってみてよかったと思います。

3年間やっていて、ごみってこんな風に活用できるということを知ったので、もっとみんなが欲しいなと思う商品を作りたいと思います。

ごみがどのように変わっていくのかが分かって、すごく嬉しいです。

 



2024年10月7日月曜日

#15 「アップサイクル活動」 愛媛大学教育学部アップサイクル活動


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

 

今回お話を伺ったのは、愛媛大学教育学部アップサイクル活動に携わっている愛媛大学教育学部研究補助員の森田裕子さんと澤田洋子さんです。


愛媛大学教育学部アップサイクル活動

小中学生が大学に来て、大学生や教職員と一緒に要らないものに価値をつけて、新しいものに作り替えるという活動を去年の7月から取り組んでいます。
捨てられるお弁当のフタをみんなで回収し、そこからプラバンを作って、キーホルダーに生まれ変わらせました。身の回りにあるお弁当のフタからプラバンができるというのは、小学生にとっては新しい発見だったと思います。

また、お菓子の袋を切って、折って、組み合わせることで、筆箱やポーチも作っています。見た目では、お菓子の袋だとは気づかないほど、価値のある商品に生まれ変わることができます。

12月に愛媛大学の「ひめテラス」で開催されるクリスマスマーケットでは、ポーチやブローチなど、アップサイクルした商品を販売する予定です。普段だったら捨てられるものですが、それも工夫すれば商品になるということをみなさんにも知ってもらえたら嬉しいです。

 


 

活動に関わって感じたこと

普段気が付かないようなことの中から、学生が新しい発見をたくさんしているので、周りの大人も勉強になります。プラスチックのお弁当のフタでブレスレットやイヤリングなど、いろいろなものをつくることができます。学生は発想が豊かで、いろんなものを作ってくれるので、とても楽しみです。

 



 

アップサイクル活動を通して意識が変わったところ

お菓子の袋やお弁当の容器を、昔だったら何も気にせず捨てていたと思うのですが、

これを活用して、「何を作ることができるかな?」と、新しく商品に生まれ変わらせることを考えるようになりました。

 

これからの想い

商品を作っていく中で、お客さんのことを考えて、「お客さんが欲しい商品は何か?」を考えてより良い商品にしていきたいです。ここだけではなく、もっともっと、世間に広めて、私たちの活動を日本中、世界中の人々に知ってもらって、「自分たちにでもできることがある」ということを知ってもらいたいです。

そして、たくさんの人にSDGsの活動に携わってもらえたら嬉しいです。

 


2024年9月30日月曜日

#14 「地域の自然や文化などの魅力を伝える」 一般社団法人をかしや 菊間 彰さん

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、一般社団法人をかしや 菊間彰さんにお話をお伺いします。


インタープリターの体験型ガイドの育成

いまライフワークとして捉えているのは、インタープリターという体験型ガイドの育成です。ガイドと聞くと、一緒に歩いて、自然のことや地域のことをたくさん教えてくれる人というイメージがあると思いますが、一般の人には情報が多すぎて楽しめないこともあります。喋って伝えるのではなく、体験と五感を通じて、参加してもらった人に自然や歴史や文化の魅力を発見してもらうようなガイドをインタープリターといいます。

インタープリターの養成研修を全国各地で行っています。研修で感じることは、ガイドは喋らないといけなというイメージがあるので、そこを脱却することがとても難しいです。研修でお伝えしているのは「しゃべるなキケン」です。喋るのはお客さまでガイドは喋らずに待つことの大切さを伝えています。

お客様が自由に見たり聞いたり感じたりする時間を保証することが大切です。大人や子ども、自然に興味がない人、歴史に興味がない人も楽しめる場を作っていきます。

 



地域の自然や文化などの魅力を伝える

菊間町の魅力を伝えられる場を作りたいとずっと思っていて、民泊を始めました。泊まりながら、さまざまな体験をしてもらって、すぐそばの海でSUPをしたり、泳いだり、釣りをしたり、あるいはキャンプをしたりしながら、地域の自然や文化などの魅力を民泊を通じて伝えていきたいと思っています。

 


次の世代に伝えたいこと

愛媛に移住して起業し、最初に始めたのが、「森のようちえん」でした。愛媛の子どもたちに自然体験を伝えたいと思って始めました。

自然豊かな愛媛にいても意外と体験していないことも多く、見ただけで、やった気になっていることも多いと感じます。

コロナ禍以降、子どもたちの自然体験が圧倒的に少なくなってしまって、身体の反応が鈍くなっていると感じています。今こそ、大人も子どもも愛媛の素晴らしい自然をぜひ体験していただきたいと思います。

 


一般社団法人をかしやのホームページはこちら

2024年9月23日月曜日

#13 「人と自然、人と人をつなぐファシリテーター 」 一般社団法人をかしや 菊間 彰さん

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、一般社団法人をかしや 菊間彰さんです。


一般社団法人をかしやの活動

子どもから大人まで、自然体験を通して人と自然、人と人をつなぐ活動をしています。夏には愛媛県鈍川渓谷での沢登り「シャワートレッキング」や、しまなみ海道サイクリング、キャンプなど、様々な自然体験プログラムを提供しています。

近年は、自然体験の提供だけでなく、全国各地で自然ガイドの育成にも力を入れています。自然と人、そして人と人との間で、より豊かなコミュニケーションを生み出す「ファシリテーター」を育てる活動も積極的に行っています。


愛媛に移住した理由

現在の拠点は、愛媛県今治市玉川町です。出身は神奈川県横須賀ですが、全国各地でプロガイドをやっていて、沖縄や富士山、愛知万博など、さまざまな場所でガイドを務めてきました。自然の叡智がテーマだった愛知万博の森のガイドで知り合った妻の故郷の愛媛県今治市玉川町にやってきました。

初めて愛媛に来てしまなみ海道を渡った時、その美しい景色に感動して泣きました。
瀬戸内海に点在する島々が橋で結ばれた景観は、日本だけでなく、世界中探してもなかなかないと思います。

このような想いを胸に、17年前に愛媛に移住し、「をかしや」を立ち上げました。愛媛の豊かな自然、地域の魅力、そして文化を多くの人々に伝えたいという思いから、この活動を始めました。



「をかしや」の名前に込めた想い

「をかしや」という名前には、地域の伝統や日本の古い文化を大切にしつつ、楽しく、明るく、そして持続可能な社会を作りたいという想いから、「楽しい」と「明るい」という言葉を探していたところ、古語の「をかし」という言葉に出会い、この名前を付けました。



一般社団法人をかしやのホームページはこちら


2024年9月16日月曜日

#12 「私たちにできることと伝えたいこと」 愛媛大学附属高等学校理科部

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、愛媛大学附属高等学校理科部 プラスチック班の垣内庵而さん、竹ノ内暁栞さん、森川茉奈さんにお話をお伺いします。

 

プラスチック班として活動していて、理科部でよかったなと思うこと

プラスチックの海洋問題に目を向けることができるようになったのが一番よかったと思います。当事者にならないと、関心を持ちにくいと思いますが、実際に見てみると、なぜこんな状況で、改善されていないのかと疑問と不安を感じます。今までは、海にあんなにプラスチックがあるとは思ってなったし、ペットボトルやたばこの吸い殻が多いと思っていたら、こんなに農業や漁業から出るプラスチックが多いことに驚きました。目を向けて当事者になったからこそ、見えてくる視点を持てるようになりました。



生活の中で見方や行動が変わったところ

海岸調査でマイクロプラスチックがたくさんある現状を知ってからは、海に遊びに行った時も、「こんなにごみが落ちている」と、まず砂浜を見てしまうようになりました。そして、 海面に浮遊しているごみにも目がいきます。以前のように海だを見て「キレイだな~」とは感じなくなりました。
多くのプラスチックごみを目の当たりにしても、プラスチックごみを回収しようとするだけで根本的な解決に至っていない現実が悲しいです。プラスチックは、日常生活にも必要なものだとは思うけれども、プラスチックでなくてもいいものは、使わないようにしようと改めて感じています。小さなことを少しずつ積み重ねていくようになりました。

 

みんなに伝えたいこと

環境問題は、先人の人が問題を放置して、目を向けなかった結果で現在も残っていると思っています。現代の私たちが、それをまた放置してしまうとこれらからの未来の人も困ると思います。そういう問題を私たちは放置したくないので、この世代で終わりにしたいという想いが強いです。問題を解決するには、たくさんの人が問題に目を向けることが大切だと思っています。たくさんの人にこのような現実を知ってもらえるきっかけを与えられたらいいなと思います。


愛媛大学附属高等学校のホームページはこちら