2025年3月31日月曜日

#40 「海底からのメッセージ ~未来は変えられる、僕らは変える~」 海底ゴミ海岸漂着物等対策協議会会長 中岡惠司さん

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週は先週に続きまして、愛媛ダイビングセンター代表、地域づくり法人、一般社団法人地方創生機構代表理事、さらに海底ゴミ海岸漂着物等対策協議会会長などを務められている中岡惠司さんです。

普段意識することのない海底ゴミの実態は?

私たちはこれまでに約10回の清掃活動を実施し、毎回10人くらいのダイバーが参加しています。周りからゴミを集める期間もあるので集めはしますが、25メートルぐらいの広さの中でダイバー10人が4時間ぐらい潜って、必ず1トン以上の海ゴミを引き上げています。

海ゴミが1トン?!

皆さんが驚かれる部分は、実際に見えていない部分があるからだと思うんですが、本当にテレビや冷蔵庫、洗濯機、家電類は一通りあり、パソコンなども全部あります。クーラーの室外機ももちろんあります。そういった大型ゴミもあれば、さらには小さなペットボトルの容器とか弁当使い捨て弁当容器やフードパックなど、そういったものが堆積しているというような状況ですね。


 

全然知らなかった…

ぜひ、少しでも知ってもらえればという形で活動を広げていますが、やはりまだまだ知られていない部分の現状があるということです。

誰かが家電などのゴミを海に捨てているということですよね?

間違いなくモラルの問題になりますので、山の不法投棄も同じでしょうが、海の中は山よりもさらに確認しづらいので、海の場所によりますが、その海ごみが堆積しています。

その海ゴミと言っても、不法投棄ゴミですよね。不法投棄ゴミが堆積しているところは、いろんなところにありますね。モラルがきちんとされたら、温暖化も止まるんじゃないかと思います。というような話まで発表している研究者もいるぐらいです。

 


中岡さんが伝えたいこと

海ゴミを見て自分自身も40年間ダイビングの指導者として海で生活をしてきていますので、海の悲しい現状を見てしまうと心がすごく痛い部分があります。どうしてもそういう部分を放置できず、拾い上げる活動をどんどんやっていくんですが、ただあの、いろんな海ゴミの問題の中で僕はテレビやなんかでよく拝見します。その中でよく「2050年までに海中のプラスチックの重量が魚の重量を超える」とか、「プラスチックが海の中で多くなる」みたいな報道をよく目にしたりします。そこの部分に関して僕に言わせると、未来はわかっていません。まだ正直に言って、誰も。その中で、自分たちでできることは何だろうかと考えています。もしかしたら温暖化は止まるかもしれません。それは世界のみんなが同じ意思を持って、やりがいのある気候変動や温暖化の進行に対策を立てているからです。世界のみんなが頑張っているので、自分たちも真っ先にそういう問題に取り組んで、頑張っていこうと思います。そうすれば、もっと素晴らしい未来が、見えてくるだろうと決して未来が決まっているわけではないので、そこの部分を捉え間違わないように、自分のできること。どうしても生活していく中で、そのプラスチック問題はいろいろあります。プラスチックを使って、一つちょっと環境に対してあんまり好ましくないことをしてしまったら、一つ二つ良いことをしようと、言うようなことを自分自身の中で考えて活動を広げていくような取り組みを皆さん一人一人が意識を持って活動してくれたら嬉しいかなと思っています。

そして実は今、社会がそういう環境問題に取り組んだ学生さんや社会人だとか、そういう人たちを社会が実は求めています。僕の知り合いの漁協さんも、環境問題に取り組むような学生さんたちを雇用したいと考えています。即戦力になるので、雇用したいんだけど、なかなか入ってこないという問題になっています。だからそういう部分で環境意識をどんどん高めていきながら地域で活躍できるような体制づくりと、そういう人材を育てていかなければいけないなと考えて活動しています。


海底ゴミ海岸漂着物等対策協議会


2025年3月24日月曜日

#39「次世代へ繋ぐ。愛媛の海から始まる、持続可能な社会への挑戦」 海底ゴミ海岸漂着物等対策協議会 中岡惠司さん

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週のゲストは、本当に様々な活動をしていらっしゃる中岡惠司さんです。

 

多彩な肩書き

愛媛ダイビングセンター代表、地域づくり法人、一般社団法人「地方創生機構」代表理事、さらに海底ゴミ海岸漂着物等対策協議会会長など、その他もろもろ、たくさんの仕事を手掛けております。


中岡さんの活動内容

自分の中で、今、社会の変化と求められる能力を育み、次世代の社会の担い手、つまり社会の作り手ですよね。そういう方々が働ける、さらには働きやすい、そして社会生活を送れるような環境へ向けての社会変革を行うというような活動に取り組んで、多様な主体、つまりいろんな企業さんや団体さんと連携しながら共に作る社会ですね。共創の社会づくりへ向けて、活動を進め、地域資源の健全な存続と経済が両立できるような形で取り組んでいます。 さらには好循環が形成され、要はぐるぐるお金が回って良い形で地域が作れるような取り組みをしています。 私はもともと浅草生まれ浅草育ちの、六代目バリバリの江戸っ子です。「てやんでぇ べらぼうめ。」口調でどんどん活動を進めております。

 


なぜ愛媛八幡浜に?

やはり『愛媛』というと『坊っちゃん』が馴染みで、『坊っちゃん』といえば『江戸っ子』ですね。やっぱりそれにつられて()『愛媛』という部分の中で、まあ自分の妻が八幡浜でみかん農家を行っていたんですが、後継ぎもなく、そういう部分もあって、あと都会で私自身がバリバリ活動していて、いろいろ体に不調が出てきた部分もあり、第二の余生を過ごそうと思って愛媛に移住しました。それで移住をしている中で、いろんな社会の問題が見えてきて、中で、自分のできることは何だろうと思いながら活動を進めています。

『愛媛ダイビングセンター』の代表

ダイビングは、今年で約40年近く指導者として活動しておりますので、手に水かきがあってもおかしくないような感じで海に潜りまくっています。そして、みかんも作っています。

中岡さんは何人いるんですか?()

いや、本当にいろんな方々に言われます。いろんな省庁関連の方々にも言われます。

「中岡さん、これ全て1人でやられているんですか?」とよく言われるんですが、そのあたり、江戸っ子気質というか、地域の方々に『江戸っ子スイッチ』を入れられてしまったでしょうけど、まあ、熱意を持って一生懸命すべて取り組んではおりますね。

 


次なる『世代』を育てていく

海の中に海藻の森を作って、温暖化の進行が進んで、地域資源がどんどん今まで取れていたものが取れなくなったりしている部分があります。私自身、海の中に海藻も今まで生えていた海藻がなくなってくるんだったら、海藻がまた生えるように創生させていくような形で海藻を作っていこうと、海藻を作る取り組みを進めてはいるけど、私自身ももう60歳を超えていますので、やっぱり自分自身の体力にも限界があるし、次なる『世代』を育てていかなきゃいけないので、一緒になってその海の変化を学ばせたり、逆に私が行けばいいんでしょうけど、講演活動も彼らにやってもらったりとか、いろんな発表もさせたりとか、そういうような活動をしながら、さらにそういう子たちが自分たちの利益につながるような活動になるようにと、いろいろまあつながりを作っていますね。

 

 

海藻の変化

この宇和海が気候変動の最前線地域と言っても過言ではないという研究者の方々もおられて、温帯系の海藻とか熱帯系の海藻、さらにはサンゴの群落もでき始めていて、おかしな話ではあるんですが、一つの写真をイメージしてもらって、パチンと写真を撮った時にテーブルサンゴがあって、わかめがあって、今度は熱帯系の海藻も生えていて、温帯系の生物も魚もいれば、熱帯系の魚も泳いでいると、まさに気候変動が移り変わる原点のような地域が、実際に『宇和海』で起きているんですね。

 

知るということ

知ることがすごく大切だと思います。やはり海の中って、なかなか可視化されないですし、知る機会もないので、難しい点があるんですが、私の活動の中で、まず海に興味を持っていただくというところから始めなければいけないなと思っています。海に親しんでもらい、魚たちのいろんな生態だとか面白い話、さらには実際に自分たちで海に出かけて海藻を採取して、海藻の中にもまた小さなエビやカニ、甲殻類もいたりしますので、そういう発見に気づいてもらったりとか、海と親しみ、海を知った後に、さらに今度は海を守る意識へつなげて、海を守る意識に繋げた後に、海を利用する観光だとか養殖だとか水産業に利用して、海と人とが一緒になって共生できるような持続可能な社会を作っていくという形で活動しています。




2025年3月17日月曜日

#38「海を想う、地域を繋ぐ 〜高校生が伝える、エシカル消費の輪〜」愛媛県立松山西中等教育学校

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週は先週に続きまして、愛媛県立松山西中等教育学校「新世界学辞典」の活動をされている高校1年生サカモトマオさん、ナカニシコタロウさん、シミズワカナさんです


『新世界学辞典』の活動を始めて変わってきたところ

シミズさん:活動を始める前までは、テレビなどで環境問題について取り上げられていた言葉も知らないので聞き逃していたり、そもそも耳に入ってこなかったりもすることもありましたが、この活動をすることでいろいろな環境問題について学ぶことができました。『牡蠣パイプ』とか、そういう言葉をたくさん知ることができたので、テレビや広告などでも、そういった言葉に敏感になるようになり、「あ、この言葉知ってる!」と自分の成長も感じられましたし、世間にも浸透しているんだなと感じました。

ナカニシさん:活動を始める前は、あまり環境について気にしていなかったんですけど、活動を始めてからは使い古した服などをそのまま捨てるのは「もったいない」と思って、水に濡らして床を拭いてから捨てるとか、ちょっとでも環境に優しいことができたらいいなと思いながら生活しています。

サカモトさん:私は家の近くに海があって、よくお散歩で昔から海に行っていたんですけど、今までは大きなペットボトルなどはやっぱり目についていたんですけど、目に付くだけで見ているだけだったんですけど、最近『牡蠣パイプ』の一環で知ったんですけど、『牡蠣パイプ』の短いバージョンのまめ管など、そういう小さな1cmぐらいのゴミも目につくようになったりして余裕があったら拾って帰るとか、そういうこともするようになりました。

 

皆さんに伝えたいこと

シミズさん:世の中で、『牡蠣パイプ』の問題が広まっていくことはいいことなんですけど、海がゴミを拾う場所という認識になってしまうと、海の景色がきれいだと感じたり、泳いだり、そういう楽しい場所というイメージが薄れるのがちょっと心配です。ゴミを拾うことも大切だけど、ゴミを拾うのと同時に海を楽しむということも大切にしてほしいなと思います。

ナカニシさん:海にゴミを捨てるとかだけじゃなくて、川とか台所に生活排水を流すのでも、海の環境は悪くなってしまうので、そういうことも減らしていって欲しいです。

サカモトさん:実際に『新世界学辞典』の活動で広島に行くことがあって、広島のカキ養殖業者さんに会うことが何度かあったんですけど、伝えたいのが、広島県でも努力はしているということを伝えたくて、牡蠣パイプを回収しきれなかった分は、業者の方が愛媛県まで拾いに来てくださったりしていて、広島県が悪いかって言ったらそういう問題ではなくて努力はしているけど、流れ出てしまうしょうがない部分があるというところを知ってもらいたいです。あと、『牡蠣パイプ』問題は、『牡蠣』を買う私たち消費者の責任でもあって、私たちが環境に配慮していない値段の安い牡蠣を好んで買うから、『牡蠣』を作る人も安さ重視で作ることになってしまうので、私たち自身の意識を変えて、『エシカル消費』っていうんですかね。そういう考えを持って、環境負荷について考えながら買い物をしていてほしいなと伝えたいです。

 


 

愛媛県立松山西中等教育学校

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2025年3月10日月曜日

#37「牡蠣パイプから始まる、エシカルな未来」 愛媛県立松山西中等教育学校

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週のゲストは、愛媛県立松山西中等教育学校「新世界学辞典」の活動をされている皆さんです。


自己紹介

高校1年の『サカモトマオ』です。『ナカニシコタロウ』です。『シミズワカナ』です。

 


『新世界学辞典』の活動

サカモトさん:私たち『新世界学辞典』は、高校12年生で活動している有志の団体で、持続可能なカキ養殖のために、環境に配慮したカキ養殖を推進しています。まず、そのカキ養殖についてなんですけど、カキ養殖では垂下式という方法が多く用いられていて、その過程でカキ養殖パイプというものが、牡蠣の間のスペーサーとして使われていて、それが愛媛県や岡山県など、いろんな県まで流れ着いているという環境問題が今すでにあって、その環境問題を解決するために活動しています。
基本的には流れないんですけど、台風とかでやっぱり流れ出ちゃうところがあって、ほとんどは95%ぐらい回収されているんですけど、やっぱり流れ出ちゃう分は少なからずあるという感じになっています。流れてしまった『牡蠣パイプ』は、そのまま他県の海まで流れて、海岸ゴミになってしまいます。

 

この活動を始めたきっかけ

サカモトさん:私は、伊予市出身で家から海が近いので海に行く機会が多く、海がもともと好きだったんですけど、先輩が一昨年こういう活動を始められているのを聞いて、私もしてみたいなというふうに思って、最初は純粋な海が好きという思いから始めました。

 ナカニシさん:僕は友達からこの活動をしているのを教えてもらって、最初は単純に海に興味があって、始めてみようかなっていう思いだったんですけど、海の環境問題を解決するためにやっている活動というのを聞いて、海の問題とか環境とかを少しでも解決できたらいいなと思って活動を始めました。

 シミズさん:私は先輩方が活動されているのを知って、扱っているワードが『牡蠣パイプ』とか私の知らないものばかりで、そこでなんか単純に面白そうと思って、興味を持って入ってみたという感じです。

 

どんな活動をしている?

海岸に落ちている『牡蠣パイプ』を清掃で拾いに行ったり、その『牡蠣パイプ』の現状を広めるための大会とか広報活動をしたりしました。

広まってきたなという実感はどうですか?

本当にちょっとずつですけど、海で出会った方とかに言ってみると、「ああ、『牡蠣パイプ』知ってる!」という方がいたり、学校の友人とかも私たちがその活動をしているので『牡蠣パイプ』の存在を知っていたりして、やっぱり活動することで、どんどん世の中に『牡蠣パイプ』の流出の問題が広まっていっているなぁとは思います。

 

集めた『牡蠣パイプ』の活用方法

ナカニシさん:細かく切った『牡蠣パイプ』をレジンで固めて、ネックレスなどのアクセサリーに変えて、イベントとかで配っています。

 

活動をしていて楽しかったこと

ナカニシさん:イベントとかで子どもに『牡蠣パイプ』を釣るゲームをやってもらったり、作ったものを渡して喜んでくれたのをみて、良かったなと思いました。

 

ブランド化

今、私たちが進めていこうと考えているのが『酢酸セルロース』という、海の中で、微生物が分解してくれるプラスチックがあって、それを使った『牡蠣パイプ』を作って、それを業者さんに使ってもらうという方法で進めています。

今のところ、私たちが進めていることとしては、環境に配慮した方法で養殖された、つまり生分解性プラスチック製の『牡蠣パイプ』を使った『牡蠣』をブランド化するという活動を進めています。

『フェアトレードチョコレート』のように環境に配慮するためにかかるコストを消費者に代わりに負担してもらうという仕組みで、ブランドを作っていこうと考えています。

 

愛媛県立松山西中等教育学校

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2025年3月3日月曜日

#36「知ることと小さな積み重ねが大きな一歩」 宇和島市立城南中学校

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に引き続き、宇和島市立城南中学校 生徒会のみなさんにお話を伺います。

 

沖の島でハマユウを守る活動を通して意識が変わったところ

ナカガワさん:正直、ゴミってなくならないものだと思っていたけれど、回収することによって、少しずつでも減っていくことが分かったので、これからもボランティア活動などがあれば参加しようという心構えができました。

サキさん:私は今までの私生活で分別などに対して意識が全然なかったのですが、この活動を通して、分別して捨てることやリサイクルすることで、ゴミを出さないようにしようという意識が強まりました。

アイリさん:私にとってゴミ問題は遠い話だと思っていましたが、この活動に参加して、自分の身近にある問題だということに気づいたので、これからはこの問題を少しでも解決するために自分にできることは何か考えて行動していきたいです。

ユウリさん:宇和島市は水産資源がすごく豊富なところですが、この資源を残していくためにも、私たち一人一人がプラスチックゴミを減らしていくことがまずは大切なのかなと思いました。私も普段、何か買い物をする時は、本当に必要なものなのかを考えて買い物をするようにしています。

 


 

伝えたいこと

ユウリさん:沖の島はもともと無人島なので、こんなに多くのゴミがあるはずではないと思うのですが、ゴミが多くあるということは、どこからか流れ着いてきたのかということです。ゴミを減らしていくためには、私たち一人一人がこのゴミ問題について真剣に向き合うことが大切です。一時的な感情や「これくらいか」という軽い気持ちが、このような大きなゴミ問題につながるので、しっかりとその場の感情に左右されずに、自分ごととしてこの問題に向き合っていってほしいなと思いました。

サキさん:今の活動は私たち中学生がやっていますが、やっぱり中学生だけだと、できるところとできないところがあって、できる範囲を広げるためには大人の力も必要なので、私たち中学生と協力して、もっと広く広めていってほしいなと思います。

ナカガワさん:私は去年、瀬戸内オーシャンズXの活動に参加させていただいて、岡山県に行きました。岡山県と宇和島市ではゴミの種類が違います。宇和島なら主に海洋ゴミですが、岡山市だと家庭ごみがとても多かったです。地域によってゴミの種類も変わってくるので、自分の地域のゴミの種類を知ってもらって、自分でどうしていくのかをしっかり考えてもらいたいと思います。

 アイリさん:この問題はグローバル化が進んでいく中で、日本だけでなく世界規模で解決しなければならない問題になっています。だからといって私たち一人一人がこの問題に真剣に向き合わなくていいわけではなく、一人一人の小さな積み重ねがこの問題を解決するための大きな一歩となるので、一人一人が真剣にこの活動に向き合って欲しいなと思います。

 

 

宇和島市立城南中学校

https://uwajima-jonan-j.esnet.ed.jp/

2025年2月24日月曜日

#35「48年前から守ってきたハマユウの花と海岸清掃」 宇和島市立城南中学校

「 コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。 

今週のゲストは、宇和島市立城南中学校の皆さんです。


自己紹介をどうぞ!

城南中学校3年生のナカガワジュンです。陸上競技に入っています。
城南中学校3年生のモトヨシサキです。卓球部に所属していました。
城南中学校3年生のヨネイアイリです。双子です。
城南中学校3年生のヨネイユウリです。ソフトテニス部に所属していました。
アイリさんとユウリさんが双子です。髪型も一緒で、そっくりとよく言われます。

 

生徒会として活動している環境活動

沖の島で自然保護活動をしています。ハマユウの花の移植と清掃活動を主にしています。近年、ハマユウの花が減っていて、原因は分からないんですけど、僕は、異常気象や虫などが原因だと思っています。
ハマユウの花は『白い彼岸花』のような花で、沖の島に群生しているけれど、ちょっとずつ減っているので、私たちはその問題を解決するために、これからも日々この活動を続けて、ハマユウの花を増やしていきたいと思っています。

今から48年前に始まった活動で、代々受け継いできたすごく大切な活動です。ハマユウの移植だけじゃなくて、沖の島に生息する貴重な植物や地層を直接見たり、科学者の人などの専門の知識を見て聞いて学んだりしています。




生徒会の皆さんが中心になってやっている活動

この活動は、生徒会を中心に、沖の島周辺の島に住んでいる人を優先して、あとは学校で募集した人たちが抽選で選ばれて、沖の島の自然保護活動に参加しています。

生徒会が募集をかけると、結構応募がたくさんあります。毎年、募集人数をオーバーしていて抽選で参加者を決めていて、地域の皆さんにも結構根付いているとても人気がある活動です。


皆さんは生徒会に入って、この活動をやろうっていうのは決めていた?

今まで先輩方が受け継いできた大切な活動なので、私も生徒会に入った時には、生徒会役員の一人として、しっかりとこの活動を受け継いでいきたいなと思いました。



天然記念物ハマユウを守るための活動

沖の島に行って、流れ着いている海洋ゴミの回収やハマオモトヨトウという虫がハマユウの花を食べるので、その駆除をしています。割り箸でハマオモトヨトウを取って、学校に持ち帰って駆除しています。本当に皆さんの手で守っているっていう感じですね。

 

海洋ゴミの問題

やっぱり1番多いのは、プラスチックゴミです。木材とか、いろんな食品のゴミなどもたくさんあります。

日本のゴミだけじゃなくて、海外のゴミもたくさんあります。あと今年の活動では、洗濯機のカバーみたいなのが、流れ着いていて、男子2人がかりでやっと運べたくらいの大きさで、驚きました。

私たちだけじゃ解決しきれない問題なので、世界にもっとこの活動を広めて、世界規模でゴミ問題に取り組んでいきたいと思っています。

沖の島での活動は、私たちだけでは問題解決できないので、多くの人に知ってもらうことが、問題解決の近道になると思っています。生徒会が中心になって、パフィオうわじまや小学校など、いろんなところで発表をしています。





宇和島市立城南中学校




2025年2月17日月曜日

#34「海岸清掃から感じる、環境意識と取り組み」 城東開発株式会社

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週は先週に続きまして、城東開発株式会社 営業企画室室長 山本幸希さんにお話を伺います。 


『城東開発株式会社』と『松山北高校』の活動
松山北高校さんが、松山市内の離島を中心に、海洋ごみについて取り組んでいて、海岸清掃をしているのですが、その中で持って帰れないものがあります。それを取りに行って、リサイクルをすることで、一緒に活動させていただいています。
松山北高校さんは、活動回数が多いので、毎回一緒にはできないですが、年に1回とかできる時は一緒に海岸清掃がきたらいいなと思っています。

 

一緒に活動するきっかけは「環境フェア」
きっかけとしましては、毎年『アイテム愛媛』で行われている環境フェアで、松山北高校の生徒さんと先生と出会いました。そこでいろんな話を聞いている中で、こういうことに困っているというところを聞いて、それだったら弊社の方は、協力できるんじゃないかということからスタートしました。
『環境フェア』に出店している松山北高校さんがすごいと思います。実際に松山北高校が拾われたゴミの中で処理できないものや持って帰れないものの中に最初はタイヤなど大きなものもありましたが、今はフロート(漁網ブイ)に特化して、弊社が協力しているという形です。
今までは、フロート自体を船に乗せて、港まで持って帰って来ていたけれど、それも高校生では大変なので、弊社の方で車を船に乗せて、取りに行くという形取らせていただいております。やはり高校生は、元気ですし、私が高校生の時と比べると、環境に対してものすごく意識が高いので、将来が楽しみだなと思います。考え方が斬新なところであったり、アイデアもどんどん出てきたりというところや積極的なところは高校生から刺激を受けます。


 

海岸や離島のゴミって、どんなゴミが多い?
基本的には海洋ゴミの中でも、8割は陸から流れているゴミと言われているんですけど、実際に拾っている中でも、ペットボトルや普段の生活で見るようなものがほとんどです。やはり誰かが捨てているか、もしくはゴミ集積場に置いていたけど、台風とか雨で川に流れてしまったものが、それが時間がたって海に流れ着いているということだと思います。新しいゴミというのがあまりなくて、何年も前からあったんだろうなというゴミがほとんどです。砂の奥の方に埋まっているものもあります。なので、松山北高校の生徒さんたちはそういうのも砂場を掘りながら、拾ったりしているので、とても感心しています。

 

リスナーの方へ、山本さんからのメッセージ
SDGs』というのが世に謳われだしてから、ものすごく環境のことを考える機会が増えていると思いますが、一人一人の考え方や意識の向上、生活の仕方など、環境への意識を持つ人が増えていくと、ものすごく大きな力になっていくと思います。
何がきっかけでもいいと思います。私たちが住んでいる地球の環境を考えながら生活できる人が一人でも増えればいいなと思っております。

 


 

城東開発株式会社
https://www.joto.ne.jp/

 

2025年2月10日月曜日

#33「高校生と連携した環境への取り組み」 城東開発株式会社

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週のゲストは、城東開発株式会社 営業企画室室長の山本幸希さんです。


城東開発株式会社の環境のことを考えた取り組み
城東開発株式会社では、建物の解体と産業廃棄物の収集・運搬、リサイクル、最終処分を行っています。最近では海洋ごみ問題の解決に向けて、ビーチクリーンなども行っています。愛媛県の高校生がゴミ拾いをスポーツとして行おうという取り組みをしていて、『スポGOMI甲子園』があります。その『スポGOMI甲子園』に協賛をさせていただいたりしています。松山北高校さんが、松山市内の離島を中心に清掃活動をしているので、そういったところでも協力をさせていただいております。
また、廃プラスチックや海洋ごみを利用して、小学生や学生向け、一般の方にも啓発ができるように廃プラスチックを利用したアップサイクルのキーホルダー作りを行っています。環境について考える良いきっかけづくりができているのではないかと思います。

 


いま感じている海洋ごみの問題点
海岸清掃をして気づいたところもありますが、やはり発泡スチロール製のフロートがものすごく小さくなって、大量に海岸の端にあるのを見て、何とかしたいと思っています。
フロートというのは、漁業に使われるもので、特に南予方で養殖に使われることが多いのですが、「いかだ」を浮かせるように使われている発泡スチロール製のブイのことをフロートと言います。結構大きくて、1m近くあるけれど、だんだん分解されて細かくなり、海洋ごみになるということですね。風によって飛んで行き、海岸の方にたまっていくという状況になっています。

フロートへの対策
今まで基本的にフロートは埋め立てや焼却処分が行われていましたが、「リサイクルできないか」「別のエネルギーに変えられないか」ということで、いろいろ研究させていただいて、『RPF』という固形燃料があります。
これは製紙会社やセメント工場のボイラーの熱源の代わりになります。昔は石炭で燃やしていたものを石炭の代わりに利用されるということで、発泡スチロールのフロートの方も今、そちらの方にリサイクルをしているという状況です。
弊社の方に入ってきた木くずや廃プラスチック、紙くずなどを混ぜて固形燃料を作ります。


軽いけれど体積が大きいフロート
フロート自体は発泡スチロールなので、軽いのですが、体積が大きいため、運搬するのに効率が悪く何回も運ばなければなりません。なので、昨年、フロートの減容器(発泡スチロール減容機)を導入しました。圧縮して1/10程度の容積にできる機械です。それを市町に貸し出しをして、そこで体積をあらかじめ1/10程度にしてもらった状態で、弊社が収集運搬してリサイクルするという取り組みを行っています。10回運ぶところが1回で済むので、運搬コストやCO2の削減もできるので、かなり環境には良いと思います。

来週は松山北高校の生徒の皆さんと一緒に活動するというお話を詳しく聞かせていただきます。


城東開発株式会社
https://www.joto.ne.jp/


2025年2月3日月曜日

#32「環境に優しい翠小学校とエコ改修のヒミツ」 伊予市立翠小学校 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週は伊予市立翠小学校の児童の皆さんです。

防災マップを作成した感想
6年生:はせばしほさん、くわたまきさん、かなざわゆうせいさん】

・意外と危ないところがあって驚きました。

・私、山に住んでいるんですけど、そこがほぼ崩れそうで危ないなと思いました。

・家でよく防災マップを見るようになりました。

・山から水が出たりしているところは危ないって初めて知りました。

・自分は安全だと思っていても、思ったより安全じゃなかったりするところがあるから、これからも気をつけていきたいなと思います。

・自分が思っていたより大変で、『翠地区』をずっと歩いて、危険な所へ安全なところを探索するのが大変でした。

 

ホタル調べと住みやすい環境作り
5年生:ごとうななさん、くぼたるなさん、ともざわけんしんさん、みやざきこわくさん】

・蛍の種類や蛍の一生などについて調べています。蛍は確か幼虫からさなぎになって成虫になって飛ぶんですけど、その成虫になって光り輝いて空を飛べる時間が1週間しかないことに驚きました。

・蛍は大人になったら全くご飯を食べないということに気づきました。蛍はそんな厳しい環境でもそうやって生きていこうと思うのがすごいなと思いました。

・卵は昼も光るって知らなかったです。

 

『翠小学校』のここが好き!!
・自然豊かなところで、みんな「ギンモクセイ」に注目するけど、「キンモクセイ」もあるところ

・ウサギ小屋に自由に入れるところが好きです。

・翠小学校は少人数なので、1年生から6年生のみんなが仲良くなれるところが好きです。

・『ガードレール磨き』といって蛍まつりが行われる前の日に、ガードレールをきれいにして、ほたる祭りに来たお客さんが汚れないようにします。

・『愛リバー活動』といって、ゴミを拾って蛍が住みやすい環境にする活動をしています。

 


エコ改修のヒミツ
4年生:しまだみなみさん、にしいしかずまさん、よしながとあさん、しのざきかんたさん、いとうけいきさん、いいだかいさん】

2階の白い窓は、中を熱くしないように白くしたと思います。

・『ペレットストーブ』が学校にあって、ペレットストーブっていうのは、ペレットという環境に優しい燃料を使って体を温めたりできるストーブがあります。

・音楽室などに天窓があるんですけど、外の光が入りやすいような仕組みになっていて、電気をつけなくても教室が明るくなるように照らしてくれるというのが『エコ改修』で作られました。

・翠小学校の屋根には一部に太陽光発電機が設置されています。

・裏庭に『エコデッキ』があって、そこに生き物たちが住んでいます。

・『風力発電』というのがあって、風の力を利用して電気を作り出す風車のような形をしたものがあります。エコ回収の一つの取り組みだと思います。

34年生教室とかは左右に開く窓があります。右側の窓は山風を取り入れる感じで、左の窓は海の風を入れる感じだと思います。

この地形に合わせて窓の形がちょっと違うということですね。

・翠小学校の天井にだいたい2mぐらいの三角形のようなものがついているんですけど、あれは換気小屋だと思います。

翠ラウンジ近くの1階の廊下と階段が交わる部分の近くには、翠小学校で発電している電気や使っている電気など、いろいろなものが載っているところがあります。上にあるテレビには環境について説明している映像が映っています。

 



 

・階段のところに『トップライト』という光を廊下や階段に照らしている場所があります。

・『エコクロック』という小さい学校のようなものがあります。

・『銀木犀』は、エコ改修の時に来ました。

・正門近くの左右にガラスのようなものがありますが、ガラスではなく、地震対策のために作られていて、名前は『ポリカーボネート』という耐震用の壁です。

翠小学校の裏の『エコデッキ』の近くには生き物が住める『ビオトープ』という場所があって、アカハライモリやカエルなどがたくさん来ます。



 

伊予市立翠小学校

https://iyo-midori-e.esnet.ed.jp/

 

2025年1月27日月曜日

#31「エコ改修~県内現役最古の木造校舎は築92年~」 伊予市立翠小学校 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今回、お話を伺ったのは、伊予市立翠小学校 のもと教頭先生です。

豊かな自然に囲まれている翠小学校
自然豊かなところにある『翠小学校』と、噂では聞いていたんですけど、実際に来てみると本当に自然豊かな学校でした。昨年度、宇和島から来ましたので、見た瞬間にすごいなっていうのは感じました。他の地域から来たからこそ感じられるこの『翠小学校』のいいところ、すごいところは、地域の方や保護者の方が、本当に翠を愛しています。この小学校自体が文化財と聞いて、ちょっとプレッシャーになったこともありました。引き継ぎとかで、いろんな方から話を聞くと、気軽に釘も打てなかったりとかして、神経を使うというようなところはあるんですけど、逆にそういうことを子どもたちも知っているので、すごく学校を大事にしようっていう思いも伝わるし、自分もそうしようかなっていうふうに来てすぐに思いました。



エコ改修のポイント
歴史のある翠小学校は、今年が開校151年目になります。
エコ改修したときのポイントは8つの改修目標ということで、1つ目が『温熱光通風環境の改善』『地球環境への配慮』『耐震改修』『環境教育』『新しい教育環境』『安全性の確保』『地域との連携と交流拠点を目指す』最後が、『新しい学校としての可能性』が、改修の目標になっています。
県内現役最古の木造校舎は築92年を迎えています。エコ改修の時に、木材は基本的に残していこうということで、廊下とかの92年前の木材は、いったん外して、それを研磨してきれいに塗装して、また再利用しています。下の廊下の方は、92年前ということに皆さんも驚かれます。本当にきれいです。あとは公務員さんが毎日必死に掃除をしてくれているので、そういう努力もあると思います。



廊下で日向ぼっこ
2階はあそこにみんなが転がって、ちょっとどこか懐かしいような親戚のおばあちゃん家に来たような感じですね。日向ぼっこができる学校って、なかなかないと思うので、こういうところで過ごせる子どもたちは幸せですね。なかなかこう木に囲まれて6年間過ごせるというのは、なかなか経験できないので、自分もすごくうらやましいと思いますし、本当は自分の子どもを通わせたいぐらい素敵な環境だなと思います。


翠ラウンジ
ラウンジがある小学校はなかなかないなと思うんですけど、やっぱり地域のコミュニティの拠点というのを目指しているので、そういう面で、当時建てられた方々が考えて作られたものですけど、いま子どもたちがみんなそこに集まって、学習もしていますし、本当にいい場所だなと思います。
『翠ラウンジ』とかいうのもちゃんと木の札が立てかけられていて、札も味がありますね。先生の名前も、すべて木にこだわっています。あとは子どもたちの机もすべて木でできていて、6年間使用するっていうので、卒業前には地域の方とか保護者の方にきれいに研磨をしてもらって、次の1年生にまた使ってもらうっていうすごくいい循環があります。だから子どもたちは愛着があって、自分の机とか椅子がすごく大事に使っています。6年間使うとなると、自分のものという愛着が湧きますよね。木なので、当然落書きもできないですし、すごく本当に大切に使っています。



エコ改修の秘密を探ろう
こちらについて知るのが3年生もしくは4年生の総合的な学習の時間で、エコ改修の秘密を探ろうという調べ学習を行います。4年生になって自分たちが今まで過ごしてきた学校のことを改めて学んで、知っているようで知らないこともたくさんありますし、やっぱり知ることで、今度は自分の知り合いの人やお客さんにも先生たちが説明するんじゃなくて、子どもたちに説明してもらうようにしています。うちの学校の良さやエコ改修で学んだことをお客さんに伝えていくという役目も果たしてくれています。


伊予市立翠小学校
https://iyo-midori-e.esnet.ed.jp/


2025年1月20日月曜日

#30 「自然が豊かな環境にある川之江高校」 愛媛県立川之江高等学校

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に引き続きまして今週もお話を伺ったのは、愛媛県立川之江高等学校2年生『みなみ かな』さんと、3年生『ごうだ あかり』さん のお二人です。

 

金生川の水生生物調査を始めて、生活の中で意識するようになったことや変わったところ
金生川の全国水生生物調査を行って、節水とか、水を大切に使おうと思いました。私は大学に入って、土砂災害の方で森林の勉強をしようと思っています。土砂災害に加えて、洪水など水に関することでもたくさん勉強して、そちらの方にも活かせられないかなと考えるようになりました。将来は研究者として、森林の研究を行って、少しでも災害の被害などを減らせるような森を作っていきたいと思っています。

私は、もともとポイ捨てとか絶対にダメだと思っていたんですけど、今回の調査をして、ポイ捨てもそうだし、料理に使った油などをそのまま流すのも絶対にダメだと思いました。
これからも私たち若者が率先して、この川のきれいさもそうだし、地域のきれいさも守っていきたいなと思いました。
私はちょっと水質や自然には関係ないですが、耳の聞こえない方々のサポートや咀嚼のサポートができたらいいなと思っています。私の母は少し耳が悪くて、耳が聞こえなくなってしまったとしてもコミュニケーションを取りたいなって思っています。もっと年配の方の役にも立ちたいと思っています。 



自然豊かな中にある川之江高校の自慢
ごうださん:川之江高校からは、瀬戸内海が見えたり、金生川があったり、森も見えて、すごい自然環境が豊かな中で勉強ができるというのもあります。『金生川ラバーズ』という活動で、金生川のゴミを掃除するボランティアみたいなのも学校で募集していて、自然環境への取り組みがあるのも魅力です。

みなみさん:川之江高校は、チャンスや機会を与えてくれるなと思っていて、ボランティアの募集とかもそのプリントを配ってくれたり、掲示してくれたりしています。あとは、資格の検定を受ける時にたくさんの資料をくれたりして、努力しやすいようにしてくれているのがすごく魅力だと思います。

 

最後に先生からのメッセージ

『あおの よしかず』です。6年目になります。
川之江高校の生徒は素直な生徒が多く。明るく何事にものびのびとチャレンジしてくれる生徒が多いです。このような水生生物調査やボランティア活動、探求活動にも積極的に挑戦する姿が見られます。

『川之江先輩塾』という組織があり、地元の企業の方々や卒業生が川之江高校の生徒の学びをサポートしてくれるということがあります。産業と自然が調和したこの街で一緒に学んでほしいと思いますので、たくさんの入学生を待っています。



2025年1月13日月曜日

#29「金生川の全国水生生物調査で知れたこと」 愛媛県立川之江高等学校 

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

今週来週、お話を伺ったのは、愛媛県立川之江高等学校2年生『みなみ かな』さんと、3年生『ごうだ あかり』さん のお二人です。


金生川の全国水生生物調査
年に一度行われる「全国水生生物調査」で、金生川に行き、住んでいる生物の生態を調べます。そこから、水のきれいさを調査するという内容のボランティアです。
これは部活とかではなく「やってもいいよ」「やろうかな」という人が高校の中から集まってやっている活動です。


この活動に参加しようかなと思った理由
みなみさん:幼稚園の頃に金生川で鮎の放流をしたことがあって、金生川は、どれぐらいきれいなんかな?っと、ずっと不思議に思っていて、ちょうどいい機会なので参加しました。

ごうださん:私はもともと森林とか、その自然環境に興味があって、その時に学校で「全国水生生物調査」っていうのがあるのを知って、面白そうだと思ってやってみました。森林に興味をもったきっかけは、森林を適切に管理することで、土砂災害などを防ぎたいと思ったことです。


全国水生生物調査
金生川が、すごくきれいな川だということが分かりました。金生川がきれいであるということは、それだけ豊かな森林があって、適切に人工林などが管理されているんだなということが知れて、そんな自然環境が良い地域が地元で良かったなって思いました。
水生生物を調べたところ、4段階ある中で金生川は、1番きれいな水質でした。地域の方々もそのゴミとかを拾ってきれいにしてくれているんだなって思ったし、浄水場の方々が、力を尽くしてきれいな水にしてくれているんだなと思って、感謝しました。


昔から身近にある『金生川』の印象
正直、あんまりきれいな川じゃないんかなっていうのは思っていましたが、調べてみたら、めっちゃきれいでした。工場地帯なので、結構汚いのかなって思っていたんですけど、すごくきれいで本当にびっくりしました。地元の方々がちゃんと守ってくださっているっていう感じなんですかね。


金生川に住んでいる生物の様子
金生川には、石巻貝などの貝類やサワガニなどが住んでいます。水質調査には少し関係ないですけど、テナガエビなども発見できました。元気でめっちゃ飛び跳ねていました。
私は金生川にたくさん生物はいないだろうって思っていたんですけど、中に入ったらめちゃくちゃ魚とか泳いでいて、その魚を捕まえようとしたけど、すごい元気よく動いていて、すごく速くて、捕まえらませんでした。金生川に生息する生物たちもたくさんいるし、元気いっぱいで、いい川なんだなって思いました。




2025年1月6日月曜日

#28 「活動を始めて気づいたこと」  松山北高校興居島ボランティアチーム愛顔グローカル部愛Landまつやま

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に引き続きまして今週もお話を伺ったのは、松山北高校興居島ボランティアチーム愛顔グローカル部愛Landまつやまの皆さんです。

 

活動を始めて気づいたこと、変わってきたこと

1年生】
・やまうちさん: 実際にゴミ拾いに行くことで、どんなゴミがどれくらい落ちているのかを知ることができて、海ゴミの深刻さについて知ることができました。

・こじまさん:学校周辺のゴミ拾いをした後に学校で分別をしているので、家で出たゴミとかの分別がすぐできるようになりました。

・やのさん:ボランティアでゴミを拾って、海岸をきれいにするので、自分がいいことをしているという風に感じて、海をきれいにするためにやっている行動が自分の自己肯定感にも繋がっていくので、すごくいいなと感じるようになりました。

・やまぐちさん:私はいま海岸の近くに住んでいるのですが、自分の家の近くの海岸や興居島周辺のゴミを比べると量や種類が違っていて、本当にそれぞれの島によって課題があると感じています。


2年生】
・はとうさん:この部活動に入る前はゴミの問題は、テレビでちょっと聞くだけで、「ああ、そうなんだな。ゴミ問題って深刻なんだな。」くらいで、簡単にしか考えていなかったのですが、入部して実際にその清掃活動を通して、思っていたよりもっと深刻だと実感しました。

・おちさん:啓発活動を通して同じ『海ゴミ問題』について解決に取り組んでいる高校生や企業の方々と会う機会があり、自分ももっと活動して皆に、海ゴミ問題について知ってもらいたいなっていうその気持ちが高まりました。

・はなやまさん:部活動に入る前は他人事として考えていたけど、実際に清掃に行ってみて海ゴミの深刻さを知ることができました。その現状をみんなに知ってほしいと思って、授業で『海ゴミ』についてのテーマを取り上げて発表しました。クラスの以外の人たちにももっと現状を知ってほしいと思えるようになりました。

・よしながさん:清掃活動をして感じたのが清掃活動することの面白さです。海ゴミと言っても当然『プラスチック』が多いのですが、その中にも動物の骨だったり、ボールだったり、サンダルだったり、いろんな種類のゴミがあるので拾っていて楽しいです。

・たかはしさん:海岸清掃や学校周辺でのゴミ拾いで、私たちだけが気づくのではなく、SDGsなどにもっと一人一人が関心を持って、楽しいなって思って活動していくことが大切だと思います。私たちも自分たちだけで満足するのではなくて、家族や知り合いにも一緒にやってみよう!と、周りの人を巻き込むきっかけを作れたらいいなと思います。

・あきやまさん:私はこの活動をするようになってから『海ゴミ』というテーマが、生活の一部、自分の中の一部になっています。テレビで「海ゴミ」と聞いたら見てみよう!と思うし、「海ゴミの取り組みをしている」と聞いたら、どんなのだろう?といった疑問を持つようになりました。「海ごみ拾っています。」っていうと、「すごいね」とか。言ってくれることもあります。あとは「大変だね」と声をいただくこともあります。もちろん大変なこともあるんですが、私たちはその大変を楽しいに替えていて、その楽しいというのをこれからも続けていけたらいいなと思っています。


活動を通して伝えたいこと(顧問:おち先生)

この活動は、本校の卒業生がきっかけを作ったことが、今の形になっている活動です。本格的に活動が始まって5年が経ちますが、高校生なので活動期間は2年とか3年という限られた期間になります。その中には、大学に行ってからも地域とつながってくれている子もいます。今からどういうふうに暮らしていくか、どんな考え方をしていくかということを良い形で作ってくれている子たちが多いと思います。せっかくなので、今思っていることをもっと現実的に具現化していき、それを伝えていくことができれば、環境やその他の部分も、より良い方向に変わっていくのではないかなと思っています。いま思っていること、やっていることを大事にして過ごしてもらえたらいいかなと思っています。