2024年7月29日月曜日

#5「環境問題を「できる!」に変える」 山中三沙貴さん


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。
今回お話を伺ったのは、愛媛県地球温暖化防止活動推進センター担当、ワークショップデザイナーの山中三沙貴さんです。


真ん中にある想い

愛媛県内を中心に地域の共創の場を作ること目指して、地球温暖化防止の啓発活動やSDGsに関する講座やワークショップなどの活動を行っています。

たくさんの人に環境問題の現状を知ってもらい、日常生活で自分にできることがあることに気付いてもらえたら嬉しいという気持ちが真ん中にあります。


活動を始めたきっかけ

2019年から愛媛県地球温暖化推進センターの業務に携わり、環境問題に関する出前講座を行っていた時に、子どもたちが「テレビを見ません」「ゲームをしません」「息をしません」と発言しているのを聞いて、実践することが難しいことを「しません」では、現実的ではないと感じ、伝え方が間違っているのかもしれないと思ったことがきっかけでした。「どんな伝え方をしたらいいのかな?どんなふうに気づいてもらえたら、自分のこととして動いてもらえるのかな?」と考えたのが始まりです。

環境のために我慢をするというのも違うと思っていて、楽しく、やりがいがあることは続け易いと思います。「自分に何ができるか」に気づくことで、長く続けられるかもしれないし、自分でもやれる!できる!になるかもしれないと思っています。




 

温暖化防止活動を通じて気づいたこと

愛媛県地球温暖化防止推進員として活動する傍ら、環境問題に関するカードゲームなどの資格を取得し、わかりやすく伝えて、気づいてもらう活動も行っています。

たくさんの子どもたちに講座を届ける中で、現状を変える難しさに気付いてもらいながらも、その中で、ちょっとしたことで世界観を変えることはできる!という新たな気づきに変わっていく姿も見てきました。そんな子どもたちの変化に大きな喜びを感じています。





山中三沙貴さんのFacebookはこちら 


2024年7月22日月曜日

#04「環境に優しい次世代の商品開発」 西染工株式会社 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、 
その活動や想いを伺っていきます。

先週に引き続き、西染工株式会社 商品事業部 部長 福岡友也さんです。

 


アウトドアブランド「THE MAGIC HOUR

THE MAGIC HOUR」は、2022年に立ち上げた西染工株式会社のアウトドアブランドです。「地球環境に配慮したものにする」をコンセプトに、環境に優しい商品開発を行っています。

 

「今治のホコリ」

「今治のホコリ」は、タオル乾燥機で発生するホコリを再利用した着火剤です。タオル工場では大量に発生するホコリは、廃棄処分していましたが、私たちは着火剤として活用することで、廃棄物削減と新たな価値創造を実現しました。

「今治のホコリ」は、カラフルな点が特徴です。ピンク、オレンジ、グリーンなど、様々な色のホコリがあり、キャンプファイヤーを彩ります。また、透明のボトルケースに入っているので、インテリアとしても楽しんでいただけます。

 

Pt wet towel

Pt wet towel」は、プラチナをナノレベルで加工した制菌防臭機能付きのおしぼりタオルです。水ですすぐだけで繰り返し清潔に使用できて、アウトドアや旅行などの際に活躍します。プラチナの抗菌作用により、雑菌の繁殖を抑え、臭いの発生を抑制し、速乾性にも優れているので、持ち運びにも便利です。

 


環境に配慮した商品開発

私たちは、「今治のホコリ」や「Pt wet towel」以外にも、環境に配慮した商品を多く開発しています。「Chair Cover」は、染色工程を1工程省くことで、エネルギーや水の使用量を削減しています。また、柄には瀬戸内海の島々や海、魚、四国八十八か所などをモチーフにした「瀬戸内ネイティブ柄」を取り入れ、地域への貢献も果たしています。

今治のホコリ高きものづくりの精神を受け継ぎ、逆転の発想で探究心を燃やし、さらに環境にも優しい次世代の商品開発に力を入れています。ぜひ、商品を手に取って、生活の中に取り入れてみてください。

 

西染工株式会社のHPこちら

2024年7月15日月曜日

#3「愛媛の豊かな自然を守る染色業」西染工株式会社

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、西染工株式会社 商品事業部 部長 福岡友也さんです。


愛媛の豊かな自然を守る染色業

西染工株式会社は、愛媛県今治市でタオルを中心とした染色加工を手掛ける会社です。
「人と地球の未来を見つめ「染め」を通して豊かな生活文化を創造します。」という理念のもと、環境保全活動にも積極的に取り組んでいます。

  


環境問題へ取り組み

染色業は、濡れたものを乾かして、染色する中で大量のエネルギーを消費します。
環境負荷削減を重要テーマと考え、2005年に「省エネ委員会」を社内に立ち上げました。
社内の照明をLEDに変更、ボイラーの配管に保温材を巻くなどの活動からスタートし、
近年では、加工自体のエネルギーを削減する研究にも取り組んでいます。
20年前に「省エネ委員会」を社内に立ち上げたことによって、社員一人一人に環境への意識が深くいきわたっていると思います。


 

SDGsへの取組み ~ 12. つくる責任、つかう責任 ~

私たちは、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」を念頭に、消費者の方に責任を持って商品を提供できるよう、企画開発を行っています。
また、消費者の方に商品を使っていただく中で、SDGsについて触れていただけるような商品作りにも取り組んでいます。






西染工株式会社のHPこちら


2024年7月8日月曜日

#02「環境保全のために私たちができること」NPO法人 森からつづく道

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、NPO法人 森からつづく道 事務局長の黒河由佳さんにお話をお伺いします。


身近な生き物観察会で自然と触れ合う

NPO法人 森からつづく道では、地域住民の環境保全意識の向上を目的とした観察会を定期的に開催しています。オオキトンボの産卵、田んぼの生き物、秋に鳴く虫、冬にはため池に来る冬鳥(カモ類)、子どもから大人まで楽しめる内容が特徴です。観察会を通して、参加者は身近な自然の豊かさや生き物の多様性に触れることで、自然への関心を高めています。


【主な観察会】

・オオキトンボの産卵観察会(毎年開催)
・田んぼの生き物観察会
・秋に鳴く虫の観察会
・冬のため池にくるカモ類の観察会


\夏休みイベントのお知らせ!/

第43回 サイエンスカフェえひめ「恐竜研究入門 〜発掘から展示まで〜」
開催日時:7月30日(火)19:00~
場所:愛大ミュージアム多目的室
内容:恐竜とは何かのお話、モンゴルゴビ砂漠での恐竜化石の発掘調査~化石展示までの流れなどを紹介

詳細はホームページ等にてご確認ください。


日々の暮らしの中でできる環境保全

黒河さんは、日々の生活の中で環境負荷の少ない選択をすることが大切だと訴えます。
「食べる」「移動手段」「買い物」なるべく環境負荷の少ないものゴミにならないもの、
CO2の排出が少ないものを選んでいくことが大切だと伝えています。

「一人の100歩より、100人の一歩」

一人一人の小さな心が集まれば、社会全体を変える力になります。
今すぐ取り組めること、誰でもできることから始めることがとても大事だと感じてます。


黒河さんの一歩 ~ プラスチックからヒノキへ ~

日々の生活の中で環境負荷を減らすために、プラスチック製のまな板をヒノキ製のまな板に変えました。自然素材の温もりを感じながら、愛着を持って生活を送っています。
木の特性を感じながら、暮らすことができて個人的にはオススメと教えてくれました。


豊かな自然環境を守り、未来へつなぐために、私たち一人ひとりができることを考えてみることから始めてみませんか?

NPO法人 森からつづく道の活動内容やイベント情報などは、こちら

2024年7月1日月曜日

#01「オオキトンボの里づくりプロジェクト」NPO法人 森からつづく道 

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、NPO法人 森からつづく道 事務局長の黒河由佳さんです。

愛媛の生物多様性の保全を目的として活動されているNPO法人 森からつづく道は、

「サイエンスカフェえひめの開催」や「オオキトンボの里づくりプロジェクト」、「自然観察会」、「エコツアー」など一緒に生き物や自然環境を見つめる活動を行っています。


サイエンスカフェえひめ

2013年に団体が発足して以来、2~3か月に1回くらいのペースで活動しています。
愛媛大学・愛大ミュージアムの協力を得て、生き物の調査研究者による講演や、参加者との質疑応答が行われます。参加者は、生き物への理解を深め、研究者との交流を楽しむことができます。


オオキトンボの里づくりプロジェクト

愛媛県に多く生息しているオオキトンボは赤とんぼの仲間ですが、
近年、全国的に数が激減しています。
黒河さんたちは里地の生物多様性の保全を進めていて、
オオキトンボをそのシンボルと位置付けて、オオキトンボを守る活動をしています。
愛媛県松山市北条地域のため池に全国で最も安定的に生息していて、産卵の時期などには全国からたくさんの人が調査や写真撮影などに訪れます。
このようにオオキトンボが多く生息するためには、産卵の環境が特に大切ということが、黒河さんたちも調査を重ねて分かってきたそうです。
秋の産卵時期にため池の水が下がってきて、砂地が表れて、その砂地と水の水際に産卵する習性があるので、その環境に合ったため池があることが生息の条件とのことです。




ため池近くの小学校では毎年定期的に授業・観察会を開催して、オオキトンボがペアになって産卵している様子などを観察しています。
オオキトンボが身近に生息していることを子どもたちに感じてもらうことで、ふるさとの自然環境を大切にしたいと想う第一歩として、小学校の先生方や地域の方と協力し子どもたちにも繋いでいきたい。と優しく話してくれました。




NPO法人 森からつづく道のHPはこちら