2024年8月19日月曜日

#08 「食料と衣服の課題から考える持続可能な社会」 竹下浩子さん


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、愛媛大学 教育学部准教授(家庭科教育)竹下浩子さんです。


最近気づいたこと、心がけていること

先日、アイルランドを訪れた時に、その盛んな農業風景に感銘を受けました。
その時、思ったのが「日本は大丈夫かな?」ということです。というのも、日本の食料自給率は約38%と低い現状です。
日本には広大な土地や農地が存在するにもかかわらず、農業従事者が減少しているという課題があります。近年頻発する海外での紛争、地球環境の変化、異常気象などの影響を受け、食料輸入が途絶えてしまったら、私たちは生きていけるのかな?と感じました。
さらに、学会で出会った世界各国の研究者たちが牧場経営に携わっていることを知り、日本の食料問題への危機感が更に高まりました。こうした現状を認識することは非常に大切です。
衣服に関しても、日本は98.5%輸入に頼っています。大量に輸入される衣服の半分は一度も着用されることなく捨てられている現実もあります。私たち一人一人が「無駄」を自覚し、消費行動を見直すこともが求められています。安価な服が溢れていて、なぜこんなに安いのか?環境問題に直結していることも多くあると感じます。




若い学生世代に伝えたいこと、託したいこと

私たちは、日々の生活の中で多くの「当たり前」に囲まれています。しかし、立ち止まって考えてみると、その「当たり前」の裏側には、様々な問題や課題が潜んでいることが少なくありません。
世界には、私たちとは全く異なる文化や価値観を持つ人々が暮らしています。多様な社会に触れることで、視野を広げ、新たな視点を得ることで、気づき、知るということが大事だと思っています。我慢して無理に何かをするのではなく、楽しさを見つけながら気づいていって欲しいです。
今の若い皆さんは、想像力が豊かで行動力があり、様々な可能性を秘めています。私たち大人世代にとっても、学ぶべきところがたくさんあります。若い人たちが明るい将来を送っていけるような未来を自分たちで作っていってくれることを願っています。





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