「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」
地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。
今回、お話を伺ったのは、伊予市立翠小学校 のもと教頭先生です。
豊かな自然に囲まれている翠小学校
自然豊かなところにある『翠小学校』と、噂では聞いていたんですけど、実際に来てみると本当に自然豊かな学校でした。昨年度、宇和島から来ましたので、見た瞬間にすごいなっていうのは感じました。他の地域から来たからこそ感じられるこの『翠小学校』のいいところ、すごいところは、地域の方や保護者の方が、本当に翠を愛しています。この小学校自体が文化財と聞いて、ちょっとプレッシャーになったこともありました。引き継ぎとかで、いろんな方から話を聞くと、気軽に釘も打てなかったりとかして、神経を使うというようなところはあるんですけど、逆にそういうことを子どもたちも知っているので、すごく学校を大事にしようっていう思いも伝わるし、自分もそうしようかなっていうふうに来てすぐに思いました。
エコ改修のポイント
歴史のある翠小学校は、今年が開校151年目になります。
エコ改修したときのポイントは8つの改修目標ということで、1つ目が『温熱光通風環境の改善』『地球環境への配慮』『耐震改修』『環境教育』『新しい教育環境』『安全性の確保』『地域との連携と交流拠点を目指す』最後が、『新しい学校としての可能性』が、改修の目標になっています。
県内現役最古の木造校舎は築92年を迎えています。エコ改修の時に、木材は基本的に残していこうということで、廊下とかの92年前の木材は、いったん外して、それを研磨してきれいに塗装して、また再利用しています。下の廊下の方は、92年前ということに皆さんも驚かれます。本当にきれいです。あとは公務員さんが毎日必死に掃除をしてくれているので、そういう努力もあると思います。
廊下で日向ぼっこ
2階はあそこにみんなが転がって、ちょっとどこか懐かしいような親戚のおばあちゃん家に来たような感じですね。日向ぼっこができる学校って、なかなかないと思うので、こういうところで過ごせる子どもたちは幸せですね。なかなかこう木に囲まれて6年間過ごせるというのは、なかなか経験できないので、自分もすごくうらやましいと思いますし、本当は自分の子どもを通わせたいぐらい素敵な環境だなと思います。
翠ラウンジ
ラウンジがある小学校はなかなかないなと思うんですけど、やっぱり地域のコミュニティの拠点というのを目指しているので、そういう面で、当時建てられた方々が考えて作られたものですけど、いま子どもたちがみんなそこに集まって、学習もしていますし、本当にいい場所だなと思います。
『翠ラウンジ』とかいうのもちゃんと木の札が立てかけられていて、札も味がありますね。先生の名前も、すべて木にこだわっています。あとは子どもたちの机もすべて木でできていて、6年間使用するっていうので、卒業前には地域の方とか保護者の方にきれいに研磨をしてもらって、次の1年生にまた使ってもらうっていうすごくいい循環があります。だから子どもたちは愛着があって、自分の机とか椅子がすごく大事に使っています。6年間使うとなると、自分のものという愛着が湧きますよね。木なので、当然落書きもできないですし、すごく本当に大切に使っています。
エコ改修の秘密を探ろう
こちらについて知るのが3年生もしくは4年生の総合的な学習の時間で、エコ改修の秘密を探ろうという調べ学習を行います。4年生になって自分たちが今まで過ごしてきた学校のことを改めて学んで、知っているようで知らないこともたくさんありますし、やっぱり知ることで、今度は自分の知り合いの人やお客さんにも先生たちが説明するんじゃなくて、子どもたちに説明してもらうようにしています。うちの学校の良さやエコ改修で学んだことをお客さんに伝えていくという役目も果たしてくれています。
伊予市立翠小学校
https://iyo-midori-e.esnet.ed.jp/