2024年9月16日月曜日

#12 「私たちにできることと伝えたいこと」 愛媛大学附属高等学校理科部

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、愛媛大学附属高等学校理科部 プラスチック班の垣内庵而さん、竹ノ内暁栞さん、森川茉奈さんにお話をお伺いします。

 

プラスチック班として活動していて、理科部でよかったなと思うこと

プラスチックの海洋問題に目を向けることができるようになったのが一番よかったと思います。当事者にならないと、関心を持ちにくいと思いますが、実際に見てみると、なぜこんな状況で、改善されていないのかと疑問と不安を感じます。今までは、海にあんなにプラスチックがあるとは思ってなったし、ペットボトルやたばこの吸い殻が多いと思っていたら、こんなに農業や漁業から出るプラスチックが多いことに驚きました。目を向けて当事者になったからこそ、見えてくる視点を持てるようになりました。



生活の中で見方や行動が変わったところ

海岸調査でマイクロプラスチックがたくさんある現状を知ってからは、海に遊びに行った時も、「こんなにごみが落ちている」と、まず砂浜を見てしまうようになりました。そして、 海面に浮遊しているごみにも目がいきます。以前のように海だを見て「キレイだな~」とは感じなくなりました。
多くのプラスチックごみを目の当たりにしても、プラスチックごみを回収しようとするだけで根本的な解決に至っていない現実が悲しいです。プラスチックは、日常生活にも必要なものだとは思うけれども、プラスチックでなくてもいいものは、使わないようにしようと改めて感じています。小さなことを少しずつ積み重ねていくようになりました。

 

みんなに伝えたいこと

環境問題は、先人の人が問題を放置して、目を向けなかった結果で現在も残っていると思っています。現代の私たちが、それをまた放置してしまうとこれらからの未来の人も困ると思います。そういう問題を私たちは放置したくないので、この世代で終わりにしたいという想いが強いです。問題を解決するには、たくさんの人が問題に目を向けることが大切だと思っています。たくさんの人にこのような現実を知ってもらえるきっかけを与えられたらいいなと思います。


愛媛大学附属高等学校のホームページはこちら 

2024年9月9日月曜日

#11 「プラスチックに関する環境のことを考える活動」 愛媛大学附属高等学校 理科部

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、愛媛大学附属高等学校理科部プラスチック班の垣内庵而さん、竹ノ内暁栞さん、森川茉奈さんです。

 

愛媛大学附属高等学校 理科部の活動

愛媛大学附属高等学校 理科部は約20人で活動しています。酢酸菌班やマツカサガイ班、アゲハチョウ班と褐虫藻班に分かれて、それぞれが活動しています。その中で私たちは、プラスチック班として、プラスチックに関する環境のことを考える活動をしています。



プラスチック班がやっていること

最近は、ミールワームという虫を研究しています。なぜかというと、ミールワームは発泡スチロールを食べるという興味深い性質を持っています。プラスチックを食べて生きていけるということは、体内でプラスチックを分解してなんらかの栄養にできているのかもしれないと考えています。

ミールワームの体内にプラスチックを分解する細菌がいるだろうと仮説を立てて、ミールワームの体の中から菌を探し出すという実験をやっています。

細菌から酵素を取り出して調べることによって、その酵素を活用できれば、プラスチックの分解処理に大きく貢献できるかもしれないと考えています。

いま予備実験が終わり、これから本実験に入っていく段階です。実験データをしっかり取って、研究を進めていきたいです。

 

目に見えないプラスチック

プラスチックは、微小な粒子まで分解され、目に見えない形で環境中に存在しています。特に、徐放性肥料カプセルは、田んぼに撒いてカプセルの中から肥料が溶け出すもので、農業でよく使われています。使用後の徐放性肥料カプセルは、土壌中に残留し、プラスチック汚染の一因となっています。


海のプラスチック問題

海岸の砂を拾って、水に入れてみるとたくさんのプラスチックが浮いてきます。海岸に打ち上げられるプラスチックごみは、漁業で使用されるブイや浮きなどが風雨によって破砕されたものが多く、その実態は深刻です。


 

環境問題への取組み

メディアでは、プラスチックごみの問題が頻繁に取り上げられていますが、家庭ごみだけでなく、農業や漁業など様々な分野でプラスチックが使用されていることが問題だと感じています。これらの分野は私たちの生活に不可欠であるため、プラスチック問題の解決は容易ではありません。そこで私たち一人一人の心がけと、これからの技術の発展が不可欠です。私たちも実験を通して環境問題解決のために役に立てるように頑張っていきたいと思います。

 

愛媛大学附属高等学校のホームページはこちら










2024年9月2日月曜日

#10 「ブナの森づくりプロジェクトと由良野の森のおさんぽとおはなし会」藤江直子さん


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、NPO法人由良野の森 理事の藤江直子さんに今年、特に力を入れている2つの活動についてお話をお伺いします。

 

 

ブナの森づくりプロジェクト

森の奥山を再生しようというプロジェクトです。

昔の奥山は多様性があって、スギやヒノキだけでなく、多様な樹木が生い茂っていました。そういった日本の森本来の姿を取り戻そうと活動しています。

苗木を育てるために、フリースクールの子どもたちとブナの種を拾い集めて、それを久万高原町にある圃場で育てています。知的障がい施設の皆さんにも水やりのお手伝いをいただきながら、大切に育てた苗木を、将来、奥山に植樹する予定です。ブナは成長が遅く、種から植樹できる大きさになるまで78年ほどかかります。

未来の子どもたちへのプレゼントとして、若い人たちにも種拾いや苗木の植え替えに参加してもらっています。様々な世代の人たちと一緒に、未来の森を作っていこうという夢のあるプロジェクトです。


 

由良野の森のおさんぽとおはなし会

「いつでも森に入って、自然体験ができる場所にして欲しい」という想いから、2003年に清水秀明氏が約3ヘクタールの土地を購入し、由良野の森は生まれました。

普段森に入るのは難しいですが、おさんぽの日は、草刈りをして道を作ったり、みんなで一緒に森の中を探検したりします。

やもり先生という、「やもり」にとても詳しいメンバーがいたり、湿地帯の植物に詳しいメンバーがいたりと、メンバーみんなの得意分野を発揮してもらいながら、みんなで楽しく自然体験をする第一歩として開催しています。
リピーターの方も多く、ブナの森づくりプロジェクトに参加される方もいらっしゃいます。

 


由良野の森に関わることの幸せと感謝

環境のこと地球のことを身近に考え、自分事として捉えるようになったのは、由良野の森に関わったおかげだと思います。
由良野の森と、私に関わってくださった方々には心から感謝しています。

 


NPO法人由良野の森の活動内容やイベント詳細はこちら

 

2024年8月26日月曜日

#09 「自然と人の本来の関係性を求めていく」 藤江直子さん

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、NPO法人由良野の森 理事の藤江直子さんです。

 

NPO法人由良野の森」について

愛媛県久万高原町にあるNPO法人由良野の森。豊かな里山環境での生活体験や学習プログラム、文化交流授業を通じて、自然と人とのつながりを深める活動を行っています。

その体験を通じて、自然と人とが互いに影響し合いながら変化していくという関係性を再認識することによって、常に幸せを感じられる、より良い持続可能な社会づくりに寄与することを目的としています。

最近では、日常生活の中で、自然に触れる機会が少ないと思うので、自然と人の共生していることを感じにくい時代になったと思います。


 

具体的な活動

子どもたちが自然体験できるような授業をさせてもらったり、子どもたちの居場所作りということで不登校の子どもたちを受け入れたりしています。

もっと、みなさんに自然を感じてもらいたい想いから、由良野の森で取れる食材でイタリアンのシェフに料理してもらって、みんなで森の恵みをいただく会を開いています。

他には企業向けのレクリエーションに使ってもらったり、いろいろな人が由良野の森に来て自然体験をできる活動を中心にしてきました。

今年からはNPO法人として「ブナの森づくりプロジェクト」「由良野の森のおさんぽとおはなし会」この2つを中心に活動しています。

 


由良野の森に関わるようになった経緯

由良野の森に関わるようになったのは、あるリーダーシップ研修がきっかけでした。「もっと自然に触れてみたら?」という講師の言葉に導かれ、地元愛媛で自然に触れる場所を探していたところ、由良野の森に出会いました。

普段会社員をしていたら出会うことのない、個性豊かな人々が集まる場所でした。毎週行くと面白い人が集まっていて、想像を超える活動に魅了されました。

 



 

伝えていきたい想い

いまは理事として活動していますが、当時は、由良野の森を知っている人も来てくれる人も少ない状況でした。多くの方に由良野の森の魅力を知っていただき、共に活動したいと考えています。由良野の森を、多くの人にとって身近な場所にしていきたいです。




NPO法人由良野の森の活動内容はこちら

2024年8月19日月曜日

#08 「食料と衣服の課題から考える持続可能な社会」 竹下浩子さん


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、愛媛大学 教育学部准教授(家庭科教育)竹下浩子さんです。


最近気づいたこと、心がけていること

先日、アイルランドを訪れた時に、その盛んな農業風景に感銘を受けました。
その時、思ったのが「日本は大丈夫かな?」ということです。というのも、日本の食料自給率は約38%と低い現状です。
日本には広大な土地や農地が存在するにもかかわらず、農業従事者が減少しているという課題があります。近年頻発する海外での紛争、地球環境の変化、異常気象などの影響を受け、食料輸入が途絶えてしまったら、私たちは生きていけるのかな?と感じました。
さらに、学会で出会った世界各国の研究者たちが牧場経営に携わっていることを知り、日本の食料問題への危機感が更に高まりました。こうした現状を認識することは非常に大切です。
衣服に関しても、日本は98.5%輸入に頼っています。大量に輸入される衣服の半分は一度も着用されることなく捨てられている現実もあります。私たち一人一人が「無駄」を自覚し、消費行動を見直すこともが求められています。安価な服が溢れていて、なぜこんなに安いのか?環境問題に直結していることも多くあると感じます。




若い学生世代に伝えたいこと、託したいこと

私たちは、日々の生活の中で多くの「当たり前」に囲まれています。しかし、立ち止まって考えてみると、その「当たり前」の裏側には、様々な問題や課題が潜んでいることが少なくありません。
世界には、私たちとは全く異なる文化や価値観を持つ人々が暮らしています。多様な社会に触れることで、視野を広げ、新たな視点を得ることで、気づき、知るということが大事だと思っています。我慢して無理に何かをするのではなく、楽しさを見つけながら気づいていって欲しいです。
今の若い皆さんは、想像力が豊かで行動力があり、様々な可能性を秘めています。私たち大人世代にとっても、学ぶべきところがたくさんあります。若い人たちが明るい将来を送っていけるような未来を自分たちで作っていってくれることを願っています。





竹下浩子さんの活動についてはこちら


2024年8月12日月曜日

#07 「環境問題と快適な住環境」 竹下浩子さん

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、愛媛大学 教育学部准教授(家庭科教育)竹下浩子さんです。


自然と共存するキャンパスづくり

愛媛大学教育学部で家庭科を教えている傍ら、愛媛大学SDGs推進室の副室長を務めています。愛媛大学SDGs推進室では、大学全体で自然と人と生物が共存できるようなキャンパスづくりに取り組んでいます。具体的には、電気代の高騰対策として、大学として努力できることを調査・実行しています。学生たちは未来を担う存在として、自分事として考え、行動しています。




学生のSDGs意識

現代の学生は、個人の問題だけでなく、社会全体の問題としてSDGsを捉えています。未来を担う世代として、環境問題への意識が高く、「私たちが未来を作っていく!」という強い責任感を持っています。


環境意識の高いドイツでの経験

私は大学院時代に建築家を志しており、住居文化と人と住まいの関係について研究していました。特に、家の中の温熱環境、夏の冷房や冬の暖房の使い方など、人間と環境が快適に共存できる住まいについて研究していました。

研究していく中で環境問題に関心を持ち、環境教育を学ぶために6年間ドイツへ留学しました。そこで、環境意識の高い人の方が、住まいの快適さや健康を得られやすいことが分かりました。日本とドイツは、時間の感覚や真面目さなど、多くの共通点があります。しかし、住まいへの意識には大きな違いがありました。
日本人の場合は、食が一番で、食衣住の順番で考えます。しかし、ドイツの人は、住まいが一番で、快適な住環境のために時間やお金、努力を惜しみません。
引越し先で、床やシンクがないことも珍しくなく、すべて自分のスタイルしたい思いが強いことに驚きました。




竹下浩子さんの活動についてはこちら



2024年8月5日月曜日

#6「環境問題に関心を持つ暮らし」 山中三沙貴さん


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、その活動や想いを伺っていきます。

先週に引き続き、愛媛県地球温暖化防止活動推進センター担当、ワークショップデザイナーの山中三沙貴さんです。


心がけていること

山中さんも環境保全活動に取り組んでいますが、完璧な環境負荷ゼロの生活は難しいと感じています。だからこそ、まずは「環境に負荷をかけながら暮らしている」ということに気づくことが大切だと思います。

無意識に過ごしていると見落としがちなことも多いものです。例えば、買い物をする際には、「いま旬のものは何かな?」「このマークは何かな?」と意識することで、季節のものを選ぶことができたり、環境に配慮した製品を選ぶことができます。

完璧を目指すのではなく、「日々の生活の中で、自分にできることを少しずつ探していく」ことが大切だと思います。




なぜ?を持つと、見える世界が変わる

年中スーパーに並ぶ果物。その旬はいつ?どこから来たのか?
こういった疑問を持つことで、様々なことに気付けるようになると思います。値段の安さの裏には大量生産、値段の高騰には生産量減少や天候の影響など、様々な背景が見えてきます。さらに、気候変動や環境問題について学ぶことは、自分自身の人生や未来を考えるきっかけにもなります。これらの授業は「これからのライフスタイルやキャリアに繋がっていく講座」にもなるかもしれません。


これからの世代に伝えたいこと

未来の世代に「気づくきっかけ」と「知るきっかけ」を持ってもらいたいと思っています。
「やる」「やらない」は自分自身で選択することです。当たり前に過ごしていると気づけないことや、選択できないことがたくさんあります。しかし、知ることで選択肢が広がり、後悔のない選択ができるようになると思います。

未来の世代が自分自身のために、環境や暮らしに関心を持って暮らしてもらえたら嬉しいです。






山中三沙貴さんのFacebookはこちら

2024年7月29日月曜日

#5「環境問題を「できる!」に変える」 山中三沙貴さん


「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。
今回お話を伺ったのは、愛媛県地球温暖化防止活動推進センター担当、ワークショップデザイナーの山中三沙貴さんです。


真ん中にある想い

愛媛県内を中心に地域の共創の場を作ること目指して、地球温暖化防止の啓発活動やSDGsに関する講座やワークショップなどの活動を行っています。

たくさんの人に環境問題の現状を知ってもらい、日常生活で自分にできることがあることに気付いてもらえたら嬉しいという気持ちが真ん中にあります。


活動を始めたきっかけ

2019年から愛媛県地球温暖化推進センターの業務に携わり、環境問題に関する出前講座を行っていた時に、子どもたちが「テレビを見ません」「ゲームをしません」「息をしません」と発言しているのを聞いて、実践することが難しいことを「しません」では、現実的ではないと感じ、伝え方が間違っているのかもしれないと思ったことがきっかけでした。「どんな伝え方をしたらいいのかな?どんなふうに気づいてもらえたら、自分のこととして動いてもらえるのかな?」と考えたのが始まりです。

環境のために我慢をするというのも違うと思っていて、楽しく、やりがいがあることは続け易いと思います。「自分に何ができるか」に気づくことで、長く続けられるかもしれないし、自分でもやれる!できる!になるかもしれないと思っています。




 

温暖化防止活動を通じて気づいたこと

愛媛県地球温暖化防止推進員として活動する傍ら、環境問題に関するカードゲームなどの資格を取得し、わかりやすく伝えて、気づいてもらう活動も行っています。

たくさんの子どもたちに講座を届ける中で、現状を変える難しさに気付いてもらいながらも、その中で、ちょっとしたことで世界観を変えることはできる!という新たな気づきに変わっていく姿も見てきました。そんな子どもたちの変化に大きな喜びを感じています。





山中三沙貴さんのFacebookはこちら 


2024年7月22日月曜日

#04「環境に優しい次世代の商品開発」 西染工株式会社 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、 
その活動や想いを伺っていきます。

先週に引き続き、西染工株式会社 商品事業部 部長 福岡友也さんです。

 


アウトドアブランド「THE MAGIC HOUR

THE MAGIC HOUR」は、2022年に立ち上げた西染工株式会社のアウトドアブランドです。「地球環境に配慮したものにする」をコンセプトに、環境に優しい商品開発を行っています。

 

「今治のホコリ」

「今治のホコリ」は、タオル乾燥機で発生するホコリを再利用した着火剤です。タオル工場では大量に発生するホコリは、廃棄処分していましたが、私たちは着火剤として活用することで、廃棄物削減と新たな価値創造を実現しました。

「今治のホコリ」は、カラフルな点が特徴です。ピンク、オレンジ、グリーンなど、様々な色のホコリがあり、キャンプファイヤーを彩ります。また、透明のボトルケースに入っているので、インテリアとしても楽しんでいただけます。

 

Pt wet towel

Pt wet towel」は、プラチナをナノレベルで加工した制菌防臭機能付きのおしぼりタオルです。水ですすぐだけで繰り返し清潔に使用できて、アウトドアや旅行などの際に活躍します。プラチナの抗菌作用により、雑菌の繁殖を抑え、臭いの発生を抑制し、速乾性にも優れているので、持ち運びにも便利です。

 


環境に配慮した商品開発

私たちは、「今治のホコリ」や「Pt wet towel」以外にも、環境に配慮した商品を多く開発しています。「Chair Cover」は、染色工程を1工程省くことで、エネルギーや水の使用量を削減しています。また、柄には瀬戸内海の島々や海、魚、四国八十八か所などをモチーフにした「瀬戸内ネイティブ柄」を取り入れ、地域への貢献も果たしています。

今治のホコリ高きものづくりの精神を受け継ぎ、逆転の発想で探究心を燃やし、さらに環境にも優しい次世代の商品開発に力を入れています。ぜひ、商品を手に取って、生活の中に取り入れてみてください。

 

西染工株式会社のHPこちら

2024年7月15日月曜日

#3「愛媛の豊かな自然を守る染色業」西染工株式会社

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、西染工株式会社 商品事業部 部長 福岡友也さんです。


愛媛の豊かな自然を守る染色業

西染工株式会社は、愛媛県今治市でタオルを中心とした染色加工を手掛ける会社です。
「人と地球の未来を見つめ「染め」を通して豊かな生活文化を創造します。」という理念のもと、環境保全活動にも積極的に取り組んでいます。

  


環境問題へ取り組み

染色業は、濡れたものを乾かして、染色する中で大量のエネルギーを消費します。
環境負荷削減を重要テーマと考え、2005年に「省エネ委員会」を社内に立ち上げました。
社内の照明をLEDに変更、ボイラーの配管に保温材を巻くなどの活動からスタートし、
近年では、加工自体のエネルギーを削減する研究にも取り組んでいます。
20年前に「省エネ委員会」を社内に立ち上げたことによって、社員一人一人に環境への意識が深くいきわたっていると思います。


 

SDGsへの取組み ~ 12. つくる責任、つかう責任 ~

私たちは、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」を念頭に、消費者の方に責任を持って商品を提供できるよう、企画開発を行っています。
また、消費者の方に商品を使っていただく中で、SDGsについて触れていただけるような商品作りにも取り組んでいます。






西染工株式会社のHPこちら


2024年7月8日月曜日

#02「環境保全のために私たちができること」NPO法人 森からつづく道

 「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

先週に続いて、NPO法人 森からつづく道 事務局長の黒河由佳さんにお話をお伺いします。


身近な生き物観察会で自然と触れ合う

NPO法人 森からつづく道では、地域住民の環境保全意識の向上を目的とした観察会を定期的に開催しています。オオキトンボの産卵、田んぼの生き物、秋に鳴く虫、冬にはため池に来る冬鳥(カモ類)、子どもから大人まで楽しめる内容が特徴です。観察会を通して、参加者は身近な自然の豊かさや生き物の多様性に触れることで、自然への関心を高めています。


【主な観察会】

・オオキトンボの産卵観察会(毎年開催)
・田んぼの生き物観察会
・秋に鳴く虫の観察会
・冬のため池にくるカモ類の観察会


\夏休みイベントのお知らせ!/

第43回 サイエンスカフェえひめ「恐竜研究入門 〜発掘から展示まで〜」
開催日時:7月30日(火)19:00~
場所:愛大ミュージアム多目的室
内容:恐竜とは何かのお話、モンゴルゴビ砂漠での恐竜化石の発掘調査~化石展示までの流れなどを紹介

詳細はホームページ等にてご確認ください。


日々の暮らしの中でできる環境保全

黒河さんは、日々の生活の中で環境負荷の少ない選択をすることが大切だと訴えます。
「食べる」「移動手段」「買い物」なるべく環境負荷の少ないものゴミにならないもの、
CO2の排出が少ないものを選んでいくことが大切だと伝えています。

「一人の100歩より、100人の一歩」

一人一人の小さな心が集まれば、社会全体を変える力になります。
今すぐ取り組めること、誰でもできることから始めることがとても大事だと感じてます。


黒河さんの一歩 ~ プラスチックからヒノキへ ~

日々の生活の中で環境負荷を減らすために、プラスチック製のまな板をヒノキ製のまな板に変えました。自然素材の温もりを感じながら、愛着を持って生活を送っています。
木の特性を感じながら、暮らすことができて個人的にはオススメと教えてくれました。


豊かな自然環境を守り、未来へつなぐために、私たち一人ひとりができることを考えてみることから始めてみませんか?

NPO法人 森からつづく道の活動内容やイベント情報などは、こちら

2024年7月1日月曜日

#01「オオキトンボの里づくりプロジェクト」NPO法人 森からつづく道 

 

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのトビラ」

 地元愛媛で豊かな自然環境を守ろうと環境保全活動に取り組んでいらっしゃる方々に、
その活動や想いを伺っていきます。

今回お話を伺ったのは、NPO法人 森からつづく道 事務局長の黒河由佳さんです。

愛媛の生物多様性の保全を目的として活動されているNPO法人 森からつづく道は、

「サイエンスカフェえひめの開催」や「オオキトンボの里づくりプロジェクト」、「自然観察会」、「エコツアー」など一緒に生き物や自然環境を見つめる活動を行っています。


サイエンスカフェえひめ

2013年に団体が発足して以来、2~3か月に1回くらいのペースで活動しています。
愛媛大学・愛大ミュージアムの協力を得て、生き物の調査研究者による講演や、参加者との質疑応答が行われます。参加者は、生き物への理解を深め、研究者との交流を楽しむことができます。


オオキトンボの里づくりプロジェクト

愛媛県に多く生息しているオオキトンボは赤とんぼの仲間ですが、
近年、全国的に数が激減しています。
黒河さんたちは里地の生物多様性の保全を進めていて、
オオキトンボをそのシンボルと位置付けて、オオキトンボを守る活動をしています。
愛媛県松山市北条地域のため池に全国で最も安定的に生息していて、産卵の時期などには全国からたくさんの人が調査や写真撮影などに訪れます。
このようにオオキトンボが多く生息するためには、産卵の環境が特に大切ということが、黒河さんたちも調査を重ねて分かってきたそうです。
秋の産卵時期にため池の水が下がってきて、砂地が表れて、その砂地と水の水際に産卵する習性があるので、その環境に合ったため池があることが生息の条件とのことです。




ため池近くの小学校では毎年定期的に授業・観察会を開催して、オオキトンボがペアになって産卵している様子などを観察しています。
オオキトンボが身近に生息していることを子どもたちに感じてもらうことで、ふるさとの自然環境を大切にしたいと想う第一歩として、小学校の先生方や地域の方と協力し子どもたちにも繋いでいきたい。と優しく話してくれました。




NPO法人 森からつづく道のHPはこちら